Excelでは、文章の中で一部の文字だけを赤色や青色など「文字色」で強調する場面が多くあります。重要な部分だけ色分けしたり、担当者名を赤字にして注意喚起したり、コメントやメモを黄色にしたりと、文字色は視覚的な強調に欠かせない要素です。
しかし、
「赤字が何文字あるか集計したい」
「特定の文字色の文字数をカウントしたい」
「強調部分だけの文字総数を分析したい」
といった場面では、Excel標準関数には “直接文字色を判定する関数” が存在しません。
そのため、色付き文字のカウントは一見すると難しそうに見えますが、Excelの仕組み・機能の補助を使うと、実務で十分使える形で集計できます。
本記事では、色付き文字をカウントする代表的な方法を、条件・用途・操作手順・実務例まで丁寧にまとめた“完全ガイド”として詳しく解説します。
目次
- ✅ 色付き文字はExcel標準関数で直接判定できない|最初に押さえるべき重要ポイント
- ・Excelには「文字色」を取得する関数が存在しない
- ・色付き文字のカウントには「工夫」や「補助列」が必須
- ✅ 色付き文字をカウントする代表的な4つの方法
- ✅ 方法1:色付けの条件を“データ化”してカウントする(最も実務的)
- ・例:赤字=「重要」という意味で付けている場合
- ・手順:色付き文字の条件をデータ化する
- ・関数例:指定文字列を含むかを判定(COUNTIF)
- ・関数例:出現回数を増やしたい場合(SEARCH+LEN)
- ✅ 方法2:特定の文字や単語の数を関数だけでカウントする(部分一致のカウント)
- ・例:赤字の「A」を含む文字列の数を数えたい
- ・関数:セル内の指定文字の出現回数を数える
- ・複数セルに適用する場合
- ✅ 方法3:色付きの単語を“タグ化”して集計する(大量の文章に役立つ)
- ・手順:タグ化 → COUNTIF で集計
- ・関数例:文章中のタグ出現数をカウント
- ✅ 方法4:フィルターで色付きセルのみを抽出し集計する(簡易的な方法)
- ・手順:文字色フィルターでセルを抽出する
- ✅ 実務で役立つ「色付き文字カウント」の活用例
- ・例1:チェックシートの不備数をカウントする
- ・例2:報告書の修正指示量をカウントする
- ・例3:議事録の“重要ポイント数”をカウントする
- ・例4:顧客応対記録で重要強調箇所を数える
- ✅ Excel × RPA(UiPath)での応用|色に依存しない仕組みは自動化に最適
- ・理由1:色はロボットが認識しづらい
- ・理由2:色の変更で処理が壊れる
- ・理由3:LEN・SEARCH・COUNTIF はRPAでもそのまま利用可能
- ✅ まとめ:色付き文字は“条件をデータ化”することで関数で正確にカウントできる
✅ 色付き文字はExcel標準関数で直接判定できない|最初に押さえるべき重要ポイント
・Excelには「文字色」を取得する関数が存在しない
Excelでは、
セルの文字色
セル内で部分的に色付きの文字
を関数で直接判定する仕組みが搭載されていません。
代表的な関数は以下の通り:
| 判定項目 | 関数で可能か? |
|---|---|
| 背景色をカウント | ✕(標準機能では不可) |
| 文字色をカウント | ✕(標準機能では不可) |
| セル内部分文字の色判定 | ✕(標準機能では不可) |
そのため、
補助的な方法を使い“疑似的に”カウントする形になります。
・色付き文字のカウントには「工夫」や「補助列」が必須
Excelは色をデータとして持たないため、以下のような工夫が必要になります。
フィルター機能で“色付きセルだけ抽出”
SEARCHやLEN関数を使って「対象文字列」をカウント
条件付き書式を利用して「色付け条件」を逆算
数式+補助列で判定ロジックを作成
色に依存せず、色付け条件を“データ化”することが重要です。
✅ 色付き文字をカウントする代表的な4つの方法
Excelで色付き文字をカウントするための実用的な方法は以下の4つに分かれます。
色付け条件を“データ化”してLEN関数でカウントする方法
対象文字を指定してカウントする(SEARCH+LEN)方法
色付きの“単語”の出現回数をカウントする方法
フィルターで色付きセルを抽出し、必要なデータを数える方法
この記事では「関数で扱える範囲の方法」に特化して解説します。
✅ 方法1:色付けの条件を“データ化”してカウントする(最も実務的)
Excelでは「赤字=重要」「青字=確認事項」など、色に意味があるケースが多いです。
この場合、色ではなく「条件」をデータ化することで、関数で集計できるようになります。
・例:赤字=「重要」という意味で付けている場合
セル内のテキスト例:
この部分は重要(赤字)
この部分は通常(黒字)
ここで「重要」という単語を色付けしているなら、
色ではなく“単語”をカウントすることで正しい集計ができます。
・手順:色付き文字の条件をデータ化する
色付けのルールを決める
例:
赤字で書かれている文字 = “重要”対象のセル範囲を確認する
隣の列(補助列)に条件判定式を作る
LEN関数などで文字数をカウントする
・関数例:指定文字列を含むかを判定(COUNTIF)
=COUNTIF(A1:A10, "*重要*")
→ 「重要」という色付き文字が含まれるセルの数をカウント
・関数例:出現回数を増やしたい場合(SEARCH+LEN)
セル内の「重要」の数をカウント:
=(LEN(A1)-LEN(SUBSTITUTE(A1,"重要","")))/LEN("重要")
・メリット
色に依存しないため誰が見ても同じカウント結果になる
色を変更してもロジックが壊れない
実務で最も採用される安定した方法
・実務例
赤字=入力ミス → 「ミス」の文字列出現回数をカウント
青字=要確認 → 「確認」の単語をカウント
黄色文字=要対応 → 「対応」などの文字列で条件化
参考:【Excel】「特定の文字が含まれていたら色をつける」方法を徹底解説|条件付き書式で自動判定!
✅ 方法2:特定の文字や単語の数を関数だけでカウントする(部分一致のカウント)
文字色にかかわらず、特定の文字をカウントしたい場合に非常に有効です。
・例:赤字の「A」を含む文字列の数を数えたい
「色」を直接判定できないため、
色付き文字が何であるか“内容そのもの”をカウントします。
・関数:セル内の指定文字の出現回数を数える
=LEN(A1)-LEN(SUBSTITUTE(A1,"A",""))
→ セル内の「A」の数をカウント
・複数セルに適用する場合
=SUMPRODUCT(LEN(A1:A10)-LEN(SUBSTITUTE(A1:A10,"A","")))
・メリット
関数だけで実現可能
色とは関係なく文字の登場回数を確実にカウントできる
文章データが多い実務で強い
・応用例
赤字で強調された「注意」の文字数を数える
青字で書かれた「要確認」の単語回数を数える
指摘箇所の数をカウントして進捗管理に利用
✅ 方法3:色付きの単語を“タグ化”して集計する(大量の文章に役立つ)
文章の中に色付きの項目が複数あり、種類も多い場合に有効です。
例:
重要(赤)
要確認(青)
修正必要(オレンジ)
これらを「タグ」として整理することで、関数で集計できるようになります。
・手順:タグ化 → COUNTIF で集計
色付き単語を一覧表として別シートにまとめる
一覧表の各単語の出現回数を COUNTIF で集計
A列に文章、B列にタグ名を設定
必要なタグの数を SUMPRODUCT で集計
・関数例:文章中のタグ出現数をカウント
=SUMPRODUCT(--ISNUMBER(SEARCH(B1, $A$1:$A$100)))
・メリット
タグが増えても管理しやすい
色を変えてもカウント結果は変わらない
実務における品質管理・評価表で有効
参考:【Excel】「セルに特定の文字が入っていたら特定の文字を返す」方法|IF関数×SEARCH関数で自動判定!
✅ 方法4:フィルターで色付きセルのみを抽出し集計する(簡易的な方法)
文字色を指定してフィルターをかけると、
“色付き文字を含むセル”を抽出できる場合があります。
ただし、
セルの一部だけが色付きの場合、フィルターでは抽出できない
ため、この方法は限定的です。
・手順:文字色フィルターでセルを抽出する
対象の列を選択
[フィルター]を設定
▼ をクリック
[フィルターの条件]→[色]→[フォント色]を選択
該当セルだけを抽出
COUNT関数で件数を集計
・メリット
色付きセルがひと目でわかる
集計が早い
シンプルで初心者でも扱いやすい
・注意点
セルの一部分だけが色付きの場合は判定できない
根本的に色を条件化したい場合は関数を使う方が確実
参考:【Excel】表から抽出して新しい表を作る方法まとめ|関数・フィルター・ピボットで効率化
✅ 実務で役立つ「色付き文字カウント」の活用例
・例1:チェックシートの不備数をカウントする
赤字部分=不備
→ LEN+SUBSTITUTE で不備数を正確に集計
・例2:報告書の修正指示量をカウントする
青字部分=修正依頼
→ 出現回数で工数管理が可能
・例3:議事録の“重要ポイント数”をカウントする
重要部分を赤字にしておけば、
→ 「重要」タグを使って集計が可能
・例4:顧客応対記録で重要強調箇所を数える
強調された単語をタグ化して集計
→ 定量的な分析に活かせる
✅ Excel × RPA(UiPath)での応用|色に依存しない仕組みは自動化に最適
RPA領域では、「色に依存しないデータ化」が非常に重要です。
・理由1:色はロボットが認識しづらい
色付き文字はロボットが判定しにくく、
タグ化(テキスト化)することで“確実な自動化”が実現できます。
・理由2:色の変更で処理が壊れる
色を変えるだけでロボットが誤判定するため、
色 → 条件 → 文字データ
に変換して処理するのが最良。
・理由3:LEN・SEARCH・COUNTIF はRPAでもそのまま利用可能
ロボットによる処理でも安定して扱えるため、
Excel内で集計 → RPAに渡す
という構造が非常に効率的です。
✅ まとめ:色付き文字は“条件をデータ化”することで関数で正確にカウントできる
最後にこの記事のポイントを整理します。
Excel標準機能では文字色を直接判定できない
色の意味を“単語・タグ”としてデータ化することが最重要
LEN+SUBSTITUTE で文字の出現回数を正確にカウントできる
COUNTIF・SEARCH・SUMPRODUCT の組み合わせで柔軟に集計が可能
フィルターで色付きセルを抽出する方法もある
実務ではチェック項目・重要事項の集計で使える
RPAとの連携でも“色ではなくデータ化”が高い安定性を生む
色そのものを関数で判定できなくても、工夫することで実務レベルの集計が十分可能です。
ぜひ今回の方法を活用し、Excelでの品質管理・確認作業・分析業務を効率化していきましょう。