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【Excel】シートが表示されないときの原因と対処法|非表示・再表示・保護設定まで徹底解説

Excelを開いたときに「必要なシートが見つからない」「タブが表示されない」という経験はありませんか?
この現象には複数の原因があり、単なる非表示設定からシート保護、VBAによるVeryHidden状態、ブック設定の影響などが考えられます。

本記事では、Excelのシートが表示されない場合の原因と解決方法を、初心者から上級者まで役立つ内容で解説します。

✅ シートが表示されない主な原因

シートが見えない場合、考えられる原因は次の通りです。

  1. シートが「非表示」になっている
  2. 「VeryHidden」状態(VBA設定)になっている
  3. シート見出し(タブ)が非表示になっている
  4. ウィンドウ枠の表示領域外にある
  5. シートが保護されている
  6. フィルターやズーム設定で見えない部分がある
  7. 別ウィンドウや新しいウィンドウで開いている
  8. ブックの共有や制限付き保護による制御
  9. 外部リンクやマクロでシートが動的に制御されている

✅ 対処法1:シートを再表示する(非表示解除)

・手動での解除手順

  1. シートタブ部分で右クリック
  2. 「再表示」を選択
  3. 表示したいシート名を選んでOK

💡 ポイント
この方法は、普通の「非表示」状態にしか有効ではありません。VBAでVeryHiddenに設定されている場合は表示されません。


参考:【エクセル】シートの保護・解除する方法

✅ 対処法2:VeryHidden状態を解除する(VBA利用)

VeryHiddenは、Excelの画面からは再表示できない特別な非表示状態です。
VBAのイミディエイトウィンドウやマクロを使って解除します。

Sub VeryHidden解除()
    Dim ws As Worksheet
    For Each ws In ThisWorkbook.Sheets
        ws.Visible = xlSheetVisible
    Next ws
End Sub

このマクロを実行すると、すべてのシートが表示されます。


✅ 対処法3:シート見出し(タブ)の表示設定を確認

シートタブ自体が非表示になっている場合は、オプションから表示を戻します。

  1. [ファイル] → [オプション]
  2. [詳細設定] → [次のブックで作業するときの表示設定]
  3. 「シート見出しを表示する」にチェック

参考:【Excel】罫線の引き方|すぐに使える便利な設定とテクニック

✅ 対処法4:ウィンドウ枠やズーム設定を確認

  • ウィンドウを分割・固定していて、見出し部分が画面外になっている
  • ズーム設定でシートタブが隠れてしまっている

この場合は、画面右下のズームスライダーで調整したり、**[表示]タブ → [ウィンドウ枠の固定解除]**を行います。


参考:【Excel】ウィンドウ枠の固定を解除する方法|解除できない原因や注意点も解説

✅ 対処法5:シート保護を解除

シートが保護されていると、非表示を解除できない場合があります。
この場合はパスワードを入力して解除する必要があります。

  1. [校閲]タブ → [シート保護の解除]
  2. パスワードを入力してOK

参考:【Excel】開発タブがない?表示されない原因と対処法を初心者向けにわかりやすく解説

✅ 対処法6:新しいウィンドウ・別ウィンドウを確認

Excelでは同じブックを複数ウィンドウで開けますが、その片方にしかシートが表示されない場合があります。
[表示]タブの「ウィンドウの切り替え」で確認しましょう。


✅ 対処法7:外部リンクやマクロの影響を排除

業務用のブックでは、起動時にシートを非表示にするマクロが組まれている場合があります。
[開発]タブ → [Visual Basic] でコードを確認しましょう。

例:起動時にシートを非表示にするコード

Private Sub Workbook_Open()
    Sheets("管理用").Visible = xlVeryHidden
End Sub

この場合、マクロを一時的に無効化することで表示できます。


■ 実務でよくある「表示されない」ケースと解決例

ケース原因解決方法
管理用シートが見えないVeryHidden設定VBAで表示
全シートタブが消えているシート見出し非表示オプション設定を変更
共有ファイルで編集制限保護設定管理者に解除依頼
一部の部署だけ見えないマクロ制御コード確認
画面右端にシートが移動水平スクロールスクロールで移動

✅ VBAで全シート表示+見出し設定を自動化

Sub 全シート表示と見出し表示()
    Dim ws As Worksheet
    Application.ScreenUpdating = False
    
    ' 全シート表示
    For Each ws In ThisWorkbook.Sheets
        ws.Visible = xlSheetVisible
    Next ws
    
    ' 見出し表示設定
    Application.ShowSheetTabs = True
    
    Application.ScreenUpdating = True
End Sub

このマクロを実行すれば、VeryHiddenを含むすべてのシートが表示され、タブも再表示されます


■ 予防策:シートが見えなくならないようにする方法

  • 重要シートはVeryHiddenにせず、パスワード保護にする
  • 共有ブックでは表示設定を統一する
  • マクロによる表示制御はコメントを残す
  • 定期的に全シート表示マクロを実行して確認

■ まとめ:Excelのシートが表示されないときは原因別に対応しよう

  • 単なる非表示 → 右クリックから再表示
  • VeryHidden → VBAで表示
  • シート見出し非表示 → オプション設定
  • 保護・制限 → パスワード解除または管理者依頼
  • マクロ制御 → コード確認

正しい手順で対応すれば、ほとんどの場合は数分で解決できます。
特に実務では、意図的に隠されたシートも多いため、VBAによる一括表示は覚えておくと便利です。

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