Excelで顧客名簿や商品リストを管理していると、「五十音順に自動で並べ替えたい」と感じる場面は多いでしょう。通常は「並べ替え」機能を使いますが、関数を活用することで 入力した瞬間から五十音順に整列されたリストを表示する ことができます。
この記事では「Excel 五十音順 関数」というテーマで、並べ替えを関数で実現する方法と実務での応用をわかりやすく解説します。
目次
✅ Excelで五十音順に並べ替える方法は2種類ある
- 並べ替え機能を使う方法
→ データタブから「昇順」「降順」を選択して整列 - 関数を使う方法
→SORT
関数やSORTBY
関数を利用して、自動的に整列したリストを生成
➡️ 並べ替え機能は手動操作が必要ですが、関数を使えば入力データが増えても自動的に反映されるのが大きなメリットです。
参考:【Excel】五十音順に並ばない原因と解決方法|正しい並べ替えの手順を徹底解説
✅ 関数で五十音順に並べ替える方法
・SORT関数を使った基本的な並べ替え
Excel 365以降に搭載された SORT
関数を使うと、簡単に五十音順に並べ替えられます。
構文
=SORT(範囲, [並べ替えの基準列], [順序])
📌 例:A列の名前を五十音順に並べる
=SORT(A2:A100, 1, 1)
1
→ 昇順(あ→わ)-1
→ 降順(わ→あ)
➡️ 元データを壊さずに、別の場所に「並び替え済みリスト」を表示できるのが特徴です。
参考:【Excel】抽出した一意データを別シートに自動出力する方法|関数・Power Query・VBAによる効率化テクニック
・SORTBY関数で別の列を基準にする
「顧客IDはそのままに、名前列を基準に五十音順で整列したい」といった場合は SORTBY
関数を使います。
構文
=SORTBY(範囲, 基準列, [順序])
📌 例:顧客ID(A列)と名前(B列)がある場合、名前を基準に並べ替える
=SORTBY(A2:B100, B2:B100, 1)
➡️ 名前を基準に五十音順で並べつつ、関連情報も一緒に整列可能です。
・ふりがなを使った正確な並べ替え
漢字の名前は「ふりがな」を使わないと意図した並び順にならないことがあります。
PHONETIC
関数でふりがなを抽出
=PHONETIC(B2)
- 抽出したふりがな列を基準に
SORTBY
を利用
=SORTBY(A2:B100, C2:C100, 1)
➡️ 「斉藤」「齊藤」など表記ゆれがあっても正しく五十音順にできます。
参考:【Excel】ふりがな 編集|正しい読み方に修正する方法と効率化テクニック
✅ 五十音順で並べ替えるときの注意点
・全角・半角の違い
「アベ(半角カタカナ)」と「アベ(全角カタカナ)」は別扱いになるため、並べ替えが乱れます。
➡️ ASC
や JIS
関数で統一してから並べ替えましょう。
・余分な空白
セルに空白が含まれると、意図しない並び方になります。
➡️ TRIM
関数で空白を削除してから使うのが安全です。
参考:【Excel】TRIM関数とLEN関数の活用法とは?Excelで文字列処理をスマートにする便利テクニックを徹底解説
・データ範囲の自動拡張
SORT
は参照範囲を固定するため、新しいデータが追加されたときはテーブル化しておくと便利です。
➡️ 「挿入」→「テーブル」にしておくと範囲が自動拡張されます。
参考:【Excel】表を五十音順、数値の昇順、降順の並び替え方法
✅ 実務での活用例
・顧客名簿の整理
営業リストを SORT
関数で五十音順に並べることで、検索性が向上し顧客対応がスムーズになります。
・商品リスト管理
商品名を自動で並べ替えれば、在庫や発注リストの整備が簡単に。
参考:【Excel】【在庫管理】在庫数に応じて発注判断を自動化するIF関数の設定方法|ムダなく効率的な仕入れを実現
・学校や塾の生徒名簿
生徒名を自動的に五十音順に並べ替え、出席簿や成績管理に活用可能です。
参考:【Excel】【成績処理】複数教科の合否判定をIF関数で自動化する方法(合格/再試験/不合格)
✅ 関数を使った五十音順並べ替えの応用テクニック
- 複数条件で並べ替え
=SORTBY(A2:C100, B2:B100, 1, C2:C100, -1)
➡️ 「名前で昇順」かつ「スコアで降順」など複合条件に対応。
- フィルターと組み合わせる
SORT関数の結果をさらにフィルターにかけると、条件に合った並べ替え済みリストを表示可能。 - ランキング表の作成
五十音順に並べ替えつつ、別列でランキングを表示することで見やすい資料が作れます。
✅ Excel 2019以前のバージョンを使っている場合
残念ながら SORT
や SORTBY
関数は使えません。代替手段は次の通りです。
- 「並べ替え」機能を手動で利用
PHONETIC
でふりがな列を作成し、それをキーにソート- マクロを登録してワンクリックで実行
➡️ 完全自動は難しいですが、工夫次第で作業効率を高められます。
■ まとめ:Excelの関数で五十音順を自動化しよう
- Excel 365以降なら
SORT
やSORTBY
関数で五十音順の自動並べ替えが可能 - 漢字の名前は
PHONETIC
関数を組み合わせると正確に整列 - 表記ゆれ(全角/半角・ひらがな/カタカナ・空白)に注意
- 顧客名簿・商品リスト・生徒名簿など実務で広く活用できる
✅ まとめ:Excelの「五十音順 関数」を活用すれば、データ整理の効率が飛躍的に向上します!