Excelで掛け算をする方法は非常にシンプルですが、実務で必要になる計算は基本の2つの数字を掛け合わせるだけにとどまりません。「セル同士を掛け算したい」「複数の値をまとめて掛けたい」「片方だけ固定して掛けたい」など、場面に応じて正しい入力方法を知っておく必要があります。また、掛け算のやり方が正確でないと後続の集計やレポート作成に大きな影響が出てしまいます。
本記事では、Excelで掛け算を行う基本のやり方から、複数セル・固定値の掛け算、関数を使った方法まで順番に詳しく解説します。さらに、実務で非常に役立つ応用例や、初心者がつまずきやすいエラーの原因と対処方法も紹介し、最後まで読めば「掛け算は完全に理解できた」と言える内容に仕上げています。
目次
- ✅ Excel 掛け算 やり方の基本:記号「*」を使った計算
- ・基本的な掛け算の例:数値×数値
- ✅ セル同士を掛け算するやり方
- ・例:"=A1*B1"
- ✅ 複数の数値を掛け算するやり方(3つ以上)
- ・例:"=A1B1C1"
- ✅ 掛け算とその他の計算を組み合わせるやり方
- ・例① 掛け算してから足し算
- ・例② 足し算してから掛け算
- ✅ 片方の値だけを固定して掛け算するやり方(絶対参照)
- ・例:税率を F1 に入力した場合
- ・F4キーで固定を切り替える
- ✅ PRODUCT関数を使った掛け算のやり方
- 構文:PRODUCT関数
- ・範囲指定も可能
- ✅ 実務でよく使う「掛け算のやり方」ケース別解説
- ・例① 単価 × 数量 で売上額を求める
- ・例② 売上 × 掛け率 で割引額を求める
- ・例③ 外貨 × 為替レートで円換算
- ・例④ 重量 × 単価で送料を計算
- ・例⑤ 時間 × 時給 の掛け算
- ✅ 掛け算のやり方で起こりやすいエラーと対処法
- ・エラー① 「×」を使ってしまう
- ・エラー② 数値が文字列になっている
- ・エラー③ 固定を忘れてコピーしたら式がずれる
- ・エラー④ 空白のセルが混ざっている
- ✅ 大量データを掛け算するときの実務ノウハウ
- ・① 固定値は一つのセルにまとめておく
- ・② 範囲の書式を統一する
- ・③ オートフィルで一気にコピー
- ・④ PRODUCT関数で式を短く保つ
- ・⑤ 計算結果の桁数や表示方法を整える
- ✅ 掛け算のやり方と業務自動化の相性
- ・自動化の例
- ✅ まとめ:Excelの掛け算は基本を理解すれば誰でも正確に使いこなせる
✅ Excel 掛け算 やり方の基本:記号「*」を使った計算
Excelで掛け算をする場合に使う記号は 「*(アスタリスク)」 です。Excelは電卓や日常の書き方とは異なり「×」ではなく「*」を使用します。
・基本的な掛け算の例:数値×数値
- 例:"=3*5"
→ 結果は 15
・操作手順
- 任意のセルをクリック
- 「=」を入力(Excelの計算式は「=」から始まる)
- 数値を入力
- 「*」を入力
- 相手の数値を入力
- Enterで確定
もっとも基本的な掛け算のやり方です。
✅ セル同士を掛け算するやり方
実務ではセルを使った掛け算が圧倒的に多く、基礎として必ず覚えておきたい操作です。
・例:"=A1*B1"
・操作手順
- 結果を表示したいセルを選択
- 「=A1*B1」と入力
- Enterで確定
A1・B1の値を変更しても自動で再計算されるため、データ管理に最適です。
✅ 複数の数値を掛け算するやり方(3つ以上)
「単価 × 数量 × 税率」など、複数の値を掛ける場面は実務で頻繁に登場します。
・例:"=A1B1C1"
・操作手順
- 計算したいセルを選択
- 「=A1B1C1」と入力
- Enterで確定
Excelでは掛け算の優先順位が高いため、基本的に括弧をつけなくても問題ありません。
✅ 掛け算とその他の計算を組み合わせるやり方
掛け算と足し算・引き算を組み合わせた式は、計算順序に注意が必要になります。Excelでは数学と同様に「掛け算 → 足し算」の順番で計算されますが、複雑になる場合は括弧を使います。
・例① 掛け算してから足し算
構文:"=(A1*B1)+C1"
・例② 足し算してから掛け算
構文:"=A1*(B1+C1)"
・操作手順
- 必要な範囲を括弧で囲んで計算順序を指定
- 数式を入力
- Enterで確定
実務での売上計算、原価計算などで頻繁に使う構文です。
参考:【Excel】掛け算 まとめて|複数セルの掛け算を一気に行う方法を徹底解説
✅ 片方の値だけを固定して掛け算するやり方(絶対参照)
掛け算の中でも特に重要なのが 固定(絶対参照) を使った計算です。
税率や掛け率など「全行で共通の値」に対して掛け算する場合、固定しておかないとコピー時に式が崩れます。
・例:税率を F1 に入力した場合
構文:"=B2*$F$1"
・操作手順
- F1セルに税率(例:1.1)を入力
- C2セルに「=B2*$F$1」と入力
- Enterで確定
- C2を下方向へコピー(オートフィル)
→ 税率(F1)は固定され、B列の値だけが変化します。
・F4キーで固定を切り替える
数式中のセル参照をクリック → F4キーで次のように切り替え可能です。
- $A$1(完全固定)
- A$1(行固定)
- $A1(列固定)
- A1(固定なし)
掛け算を正確に行うためには欠かせないテクニックです。
✅ PRODUCT関数を使った掛け算のやり方
Excelには複数の数値を掛け合わせるための PRODUCT関数 が用意されています。
構文:PRODUCT関数
"=PRODUCT(A1,B1,C1)"
・範囲指定も可能
"=PRODUCT(A1:A5)"
・操作手順
- "=PRODUCT(" と入力
- 掛け算したい範囲を選択
- ) を入力
- Enterで確定
セル数が多い掛け算では、式が短くなり管理しやすくなります。
参考:【Excel】掛け算を行う関数の使い方|「*」とPRODUCT関数で計算を効率化
✅ 実務でよく使う「掛け算のやり方」ケース別解説
業務での掛け算は、シンプルに見えても実際には多くのパターンがあります。ここでは代表的な使い方をまとめます。
・例① 単価 × 数量 で売上額を求める
構文:"=B2*C2"
操作手順
- B列に単価
- C列に数量
- D列に「=B2*C2」と入力
- 下方向へコピー
売上計算の基本となる式です。
・例② 売上 × 掛け率 で割引額を求める
構文:"=C2*$G$1"
G1に掛け率を置いておくと、変更が楽になります。
・例③ 外貨 × 為替レートで円換算
構文:"=B2*$H$1"
為替レートを固定することで、大量のデータを効率的に換算できます。
・例④ 重量 × 単価で送料を計算
構文:"=重量セル*単価セル"
製造・物流の現場でよく登場する計算式です。
・例⑤ 時間 × 時給 の掛け算
Excelでは「時間」は内部的に「日数」として扱われます。
例:"=B224時給"
時間計算では 24 を掛けて「時間」に変換する必要があります。
✅ 掛け算のやり方で起こりやすいエラーと対処法
掛け算はシンプルですが、実務では次のような失敗が頻出します。
・エラー① 「×」を使ってしまう
誤:"=3×4"
→ Excelでは計算されずエラーになる
正:"=3*4"
・エラー② 数値が文字列になっている
見た目は数値でも内部で文字列扱いだと掛け算できません。
対処手順
- セルをクリック
- 左上に警告マークが出ていれば「数値に変換」を実行
- 正常に掛け算されるか確認
・エラー③ 固定を忘れてコピーしたら式がずれる
「=B2C2」のままコピーすると B3C3、B4*C4… となり、固定すべき定数も変わってしまいます。
→ 必ず「$」をつけて固定する
・エラー④ 空白のセルが混ざっている
空白 × 数値 は 0 になります。
空白を0として扱いたくない場合は、入力ルールを設定して防止するのが有効です。
✅ 大量データを掛け算するときの実務ノウハウ
Excelは数行程度の掛け算ならすぐに終わりますが、数百行・数千行になると工夫が必要です。
・① 固定値は一つのセルにまとめておく
表の端(F1など)に配置すると管理しやすい
・② 範囲の書式を統一する
数値・文字列・日付が混ざると計算が不安定になる
・③ オートフィルで一気にコピー
下方向にドラッグするだけで一瞬で計算が完了
・④ PRODUCT関数で式を短く保つ
複雑な掛け算では PRODUCT が便利
・⑤ 計算結果の桁数や表示方法を整える
会計・経理では桁区切りや小数点以下の設定が重要
✅ 掛け算のやり方と業務自動化の相性
掛け算が正しく使えると、集計だけでなく業務全体の効率化につながります。
最近では Excel の計算結果をもとに帳票作成、レポート作成、自動転記などを行う自動化ケースが増えています。
・自動化の例
- Excelの入力 → 掛け算で自動計算 → 自動集計
- 指定の掛け率を使って計算し、集計レポートを自動生成
- 数量や売上をまとめて処理して別ファイルに出力
Excelの計算が正確であることが、自動化を成功させる前提になります。
✅ まとめ:Excelの掛け算は基本を理解すれば誰でも正確に使いこなせる
最後に、本記事のポイントをまとめます。
- Excelで掛け算を行う記号は「*」
- セル同士の掛け算は "=A1*B1"
- 複数の値は "=A1B1C1" で計算できる
- 計算順序を変えたい場合は括弧を使用
- 税率・掛け率などは「$」で固定すると効率的
- F4キーで簡単に固定を切り替えられる
- PRODUCT関数は多くの値の掛け算に便利
- 実務では売上計算・換算・原価計算などで頻繁に使う
Excelの掛け算はシンプルでありながら、正しく使いこなせると実務のスピードと精度が大きく向上します。今日紹介した方法を活用し、効率的なExcel作業に役立ててみてください。