Excelの表を色分けすることで、データの見やすさや視認性が向上し、作業の効率が大幅にアップします。しかし、適切に色分けしないと、逆に見づらくなることもあります。
この記事では、Excelの表を見やすく色分けするコツ について解説し、実用的な色の使い方や具体的な設定方法を紹介します。
目次
Excelの表を見やすく色分けするメリット
✅ 視認性の向上:重要な情報を一目で把握できる
✅ データのグループ化:同じカテゴリーのデータを区別しやすい
✅ ミス防止:色を使うことで数値やテキストの見間違いを防ぐ
✅ 分析のしやすさ:傾向や異常値をすぐに見つけられる
色分け基本ルール(ベストプラクティス)
✅ コツ1:色の種類を3〜5色に制限する
- 色を使いすぎると見づらくなるため、3〜5色以内に抑える
- 例:青 = 通常、緑 = 良好、赤 = 注意、黄 = 参考、灰 = 無効
✅ コツ2:薄い背景色を使用し、文字は濃い色にする
- 淡い色(パステルカラー)を使うことで、見やすさを維持
- 例:セルの背景色を淡い色(薄い青・薄い緑)、文字は黒
✅ コツ3:同じ情報のカテゴリは統一した色にする
- 例:
- 売上が高い → 緑
- 売上が低い → 赤
- 通常のデータ → 青
✅ コツ4:条件に応じて色を自動設定する
- 手動で色を設定するとミスしやすいので、条件付き書式を活用する
表の色分けを見やすくする方法(具体例)
🔹 方法1:交互に色を付けて見やすくする
商品名 | 売上額 |
---|---|
商品A | 120 |
商品B | 80 |
商品C | 150 |
➡ 1行ごとに背景色を変更すると、データが読みやすくなる
【手順】
- データ範囲を選択(例:
A2:B10
) - 「ホーム」タブ →「テーブルとして書式設定」
- 好きなデザインを選択
- 「OK」を押して適用
✅ 結果:1行ごとに背景色が変わる(見やすい表)
🔹 方法2:条件付き書式でデータに応じた色分け
例えば、売上額が100以上なら緑、100未満なら赤にする。
【手順】
- データ範囲を選択(例:
B2:B10
) - 「ホーム」タブ →「条件付き書式」→「新しいルール」
- 「セルの値が」→「次の値以上」 を選択
- 100以上なら緑、100未満なら赤に設定
- 「OK」を押して適用
✅ 結果:データの値に応じて色が変わる
🔹 方法3:カラースケールを使って数値の大小を可視化
商品名 | 売上額 |
---|---|
商品A | 200 |
商品B | 50 |
商品C | 150 |
➡ 数値が大きいほど濃い色、小さいほど薄い色にする
【手順】
- データ範囲を選択(例:
B2:B10
) - 「ホーム」タブ →「条件付き書式」→「カラースケール」
- 好みのカラースケールを選択
- 「OK」を押して適用
✅ 結果:グラデーションで数値の大小が視覚化される
🔹 方法4:データバーを使って視覚的に数値を比較
➡ 数値に応じてセルにバーを表示し、視覚的に比較しやすくする
【手順】
- データ範囲を選択(例:
B2:B10
) - 「ホーム」タブ →「条件付き書式」→「データバー」
- 好みのデータバーを選択
- 「OK」を押して適用
✅ 結果:数値の大小がバーの長さでわかる
✅ VBAで自動的に色分け
大量のデータに対して一括で色を適用したい場合は、VBAを使うと便利 です。
例:売上が100以上なら緑、100未満なら赤
Sub AutoColorRows()
Dim ws As Worksheet
Dim rng As Range
Dim cell As Range
' シートと対象範囲を設定
Set ws = ThisWorkbook.Sheets("Sheet1")
Set rng = ws.Range("B2:B10") ' 条件を適用する列
' 条件に基づいて行の色を変更
For Each cell In rng
If cell.Value >= 100 Then
cell.EntireRow.Interior.Color = RGB(144, 238, 144) ' 緑色
Else
cell.EntireRow.Interior.Color = RGB(255, 182, 193) ' 赤色
End If
Next cell
MsgBox "色変更が完了しました!"
End Sub
✅ VBAの実行手順
- VBAエディタを開く(
Alt + F11
) - 「挿入」→「モジュール」を選択
- コードを貼り付け
- Excelに戻り、
Alt + F8
を押して「AutoColorRows」を選択 - 「実行」ボタンを押す
✅ 結果:売上額が100以上の行が緑色、100未満の行が赤色になる
見やすい色分けの注意点
✅ 過度にカラフルにしすぎない
- 色が多すぎると逆に見づらくなる
✅ 薄い色を使う
- 背景色はパステルカラーにすると見やすい
✅ 文字の色と背景色のコントラストを考える
- 文字色が背景色と似ていると読みにくくなる
✅ 一貫性を持たせる
- 同じデータのカテゴリーは統一した色を使う
✅ テーブル機能を活用する
- 「テーブルとして書式設定」を使うと、自動で色付けされ、管理しやすい
まとめ
Excelの表を見やすく色分けすることで、データ分析や作業効率が向上します。
方法 | 特徴 |
---|---|
交互の色付け | 1行ごとに背景色を変えて視認性UP |
条件付き書式(数値) | データに応じて色を自動変更 |
カラースケール | 数値の大小を色で可視化 |
データバー | 数値を棒グラフ風に表示 |
VBA | 大量のデータを一括色分け |