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【Excel】表 コピー 別シート|書式・数式を保ったまま移動する方法と注意点

Excelで作業をしていると、作成した表を別のシートにも活用したい場面は多くあります。
例えば、前年の表をベースに今年のシートを作成したい場合や、部署ごとのシートに同じレイアウトの表を用意したい場合です。

ただし、「表をコピーしたら書式が崩れた」「数式が意図せず変わった」「値だけコピーしたい」など、思い通りにならないこともあります。
この記事では、Excelで表を別シートにコピーする方法を、用途別・状況別に詳しく解説します。

目次

1. 表を別シートにコピーする基本方法


参考:【Excel】シート・複数シートの一括コピーをする方法

・コピー&貼り付けを使う

最も基本的な方法は、表の範囲を選択してコピーし、別シートに貼り付けるやり方です。

  1. コピーしたい表の範囲をドラッグで選択
  2. 「Ctrl + C」でコピー
  3. 別シートを開き、貼り付けたいセルを選択
  4. 「Ctrl + V」で貼り付け

・右クリックメニューからコピー

  1. 表を選択
  2. 右クリック → 「コピー」
  3. 貼り付け先で右クリック → 「貼り付け」

参考:【Excel】表を色分けして見やすくするコツ

・ショートカットを使うと効率的

  • コピー:Ctrl + C
  • 貼り付け:Ctrl + V
  • 値だけ貼り付け:Ctrl + Alt + V → V → Enter

2. 貼り付けオプションの種類と使い分け


・すべて貼り付け

値・数式・書式を含めて完全にコピーします。レイアウトをそのまま別シートに移したい場合に最適。


・値のみ貼り付け

数式ではなく、計算結果だけをコピーします。元データとのリンクを切りたい場合に便利です。


・書式のみ貼り付け

セルの色や罫線、フォント設定などの見た目だけをコピーします。別のデータに同じデザインを適用したいときに使用。


・数式のみ貼り付け

書式は変えずに、数式だけをコピーできます。既存のレイアウトを維持しながら計算式を追加したいときに有効。


・リンク貼り付け

コピー元のセルとリンクし、元データが変わるとコピー先も自動更新されます。集計用シートを作るときに便利。


参考:【エクセル】ハイパーリンクを設定する方法

3. 数式を保ったままコピーする場合の注意点


・参照が変わる相対参照と絶対参照

Excelでは、数式をコピーするとセル参照が自動的に変わる「相対参照」が基本です。
必要に応じて「$A$1」のように絶対参照にしておくと、別シートでも同じセルを参照できます。


・別シートにコピーするときのシート参照

=Sheet1!A1 のように、シート名が自動的に追加される場合があります。
コピー後に不要であれば手動で削除しましょう。


・外部参照を避ける

他のブックへのリンクは、コピー先でエラーや警告の原因になることがあります。
必要がなければ、コピー後に値貼り付けで固定します。


4. 表のサイズやレイアウトを崩さずにコピーするコツ


・結合セルに注意

結合セルを含む表は、コピー先で配置が崩れることがあります。
できるだけ結合を使わずに、中央揃えやセルの書式設定で対応するのがおすすめです。


参考:【Excel】セルの文字列を結合する方法|関数・演算子・TEXTJOIN・実務活用まで徹底解説

・列幅・行高を合わせる

コピー後に列幅や行高が変わる場合は、貼り付けオプション → 列幅を貼り付けを選択します。


・テーマやスタイルを統一

シートごとに異なるテーマが設定されていると、色やフォントが変わることがあります。
事前に同じテーマを適用しておくと見た目が揃います。


5. 値だけコピーする方法


・計算結果だけを残す

元データが不要で、計算結果のみを別シートに移したい場合は、値貼り付けを使います。

手順:

  1. 表をコピー(Ctrl + C)
  2. 貼り付け先で右クリック → 「形式を選択して貼り付け」
  3. 「値」を選択してOK

・ショートカットで高速化

  • コピー:Ctrl + C
  • 値貼り付け:Ctrl + Alt + V → V → Enter

6. 表の一部だけをコピーする方法


・列や行単位でコピー

特定の列だけ、または行だけをコピーしたい場合は、その範囲だけ選択してコピーします。


・フィルターで抽出したデータをコピー

  1. フィルターで必要な行だけ表示
  2. 表示された行をコピーして別シートに貼り付け
  3. 非表示行を除外するには「可視セルのみ選択」を使う

参考:【VBA】「フィルター 空白以外」を設定する方法|空白を除外してデータ抽出する自動化手法

7. 実務で使える表コピーの応用例


・月別売上表を年度別シートに展開

前年の売上表をコピーして別シートに貼り付け、日付や数値だけ更新すれば効率的に作業できます。


参考:【Excel】月と日付に合わせた曜日を自動表示する方法【カレンダー・日報・スケジュール表に最適】

・部署別集計シートのテンプレート化

共通のフォーマットを別シートにコピーして、部署ごとのデータを入力。フォーマット崩れを防げます。


・データ入力フォームの複製

同じ構造の入力シートを複数作成して、複数の担当者が同時に作業できるようにする。


参考:【Excel】開発タブの使い方を初心者向けに解説|マクロ・VBA・フォームを活用して業務効率化!

8. コピーできない・崩れるときの原因と対策


・ブックやシートが保護されている

保護設定が有効だとコピーできないことがあります。「校閲」タブから保護を解除してください。


参考:【エクセル】シートの保護・解除する方法

・書式が崩れる

テーマやスタイルが異なる場合に発生します。コピー前にテーマを統一しましょう。


・大量データでフリーズする

数万行の表をコピーすると処理が重くなることがあります。
分割してコピーするか、不要なデータを削除してから実行しましょう。


9. 表コピーの効率化テクニック


・シート見出しをドラッグして複製

シート全体をコピーしたい場合は、シートタブを右クリック → 「移動またはコピー」で別シートを作成する方法もあります。


参考:【Excel】見出しを固定して印刷する方法|印刷プレビューやページごとの設定まで解説

・書式だけまとめて適用

「書式のみ貼り付け」を使えば、別シートのレイアウト統一が簡単です。


・列幅や行高もセットでコピー

貼り付けオプションの「列幅を貼り付け」「行高を貼り付け」を使うと、見た目を完全に再現できます。


■まとめ:目的に応じた貼り付け方法を選ぼう

Excelで表を別シートにコピーする方法は、単純なコピー&貼り付けから、値・数式・書式を選んで移動する方法まで多様です。

  • 書式も含めて完全コピーしたい場合 → 「すべて貼り付け」
  • 値だけ移したい場合 → 「値貼り付け」
  • 見た目を統一したい場合 → 「書式貼り付け」「列幅貼り付け」

また、テーマやスタイルの統一、結合セルの回避、保護解除などの事前準備をしておくと、コピー後の修正作業を大幅に減らせます。

実務では、「何を目的にコピーするのか」を明確にし、それに合わせて最適な方法を選ぶことが効率化のポイントです。

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