Excelを使っていると、名簿リスト、商品データ、アンケート結果などで「重複データを削除したい」と思うことはありませんか?
重複したデータを残したまま集計や分析を行うと、誤った結果を出力してしまう可能性があり、ビジネスの信頼性を損ねることにもなりかねません。
とはいえ、むやみに「削除」してしまうと、大事な情報まで失うことも…。
本記事では、Excelで安全かつ正確に重複データを削除する方法について、以下の3つの視点から丁寧に解説します。
フィルター機能による手動削除
関数(COUNTIFなど)による可視化と削除
Power Queryを使った高度な重複処理
これを読めば、単純な重複行削除から、複数列の条件に基づいた削除までを自在に扱えるようになります。
目次
そもそも「重複削除」とは?
「重複削除」とは、Excel内に同一の内容が複数行ある場合に、それを1つにまとめる(=重複行を削除する)処理です。
例えば以下のようなデータ:
| 名前 | メールアドレス |
|---|---|
| 山田太郎 | yamada@example.com |
| 山田太郎 | yamada@example.com |
| 鈴木一郎 | suzuki@example.com |
このデータを「重複削除」すると:
| 名前 | メールアドレス |
|---|---|
| 山田太郎 | yamada@example.com |
| 鈴木一郎 | suzuki@example.com |
のように、同一データは1件だけ残すことになります。
【Excel】削除せずに最新データだけを別シートへ出力する方法|関数・Power Query・VBAによる自動抽出テクニック
✅ Excelの「重複の削除」機能で一発処理する方法
Excelには、重複データを簡単に削除できる専用機能が標準で用意されています。
操作手順
重複を削除したいデータ範囲を選択
「データ」タブをクリック
「重複の削除」ボタンをクリック
「列」選択ダイアログが表示される
比較したい列(複数選択可)を選び、「OK」をクリック
補足:選択列の違いによる挙動
| 列選択 | 削除対象の単位 |
|---|---|
| 1列だけ選択 | 指定列の値が重複している行を削除 |
| 複数列選択 | 指定列すべての組み合わせが重複している行を削除 |
注意点
削除されたデータは元に戻せません(Ctrl+Z以外)
元データをコピーしておくのがおすすめです
【Excel】重複を削除して1つだけ残す方法|削除・抽出・自動化までの完全ガイド
✅ COUNTIF関数で重複を「見える化」して削除する方法
「いきなり削除は不安」という方におすすめなのが、関数を使って重複をチェックし、必要に応じて削除する方法です。
使う関数:=COUNTIF
=COUNTIF($A$2:$A$100, A2)
この関数は、「範囲内でA2の値が何回出てくるか」を返します。
実践手順
対象列の隣に「重複回数」列を作る
上記のCOUNTIF式を入力
「2以上」の行をフィルターなどで表示
任意の行を削除
メリット
削除前に重複状況を可視化できる
完全一致でなくても判定できる(部分一致も応用可)
VBAなしで柔軟にカスタマイズ可能
【Excel】重複削除の条件を複数列で指定する方法|関数・Power Query・VBAで柔軟に対応する方法を解説
✅ Power Queryを使って高度な重複削除する方法
大量のデータや複数列条件での重複削除、自動更新が必要なケースでは、「Power Query」を使うのが最適です。
手順(基本的な操作)
データを範囲選択 → 「データ」タブ → 「テーブルまたは範囲から」
Power Queryエディタが開く
「ホーム」タブ → 「重複の削除」ボタンをクリック
条件列を選んで削除
「閉じて読み込む」で結果をExcelに戻す
特徴
複数列をまとめて重複判定できる
データを更新すれば再読み込みで反映
削除前のデータも元のテーブルとして保持可能
・実務でありがちな重複削除のパターンと対応法
| 状況 | おすすめ手法 |
|---|---|
| 同じメールアドレスを1件だけ残したい | 「重複の削除」機能 |
| 顧客名+住所の組み合わせが完全一致の行のみ削除 | Power Query |
| 数値が一致していても小数点が異なる場合は残したい | COUNTIF+ROUND関数で対応 |
| データ更新に応じて都度重複を処理したい | Power Query+更新機能 |
・番外編:重複削除と「ユニーク抽出」の違い
| 処理内容 | 説明 |
|---|---|
| 重複削除 | 元のデータを加工し、同じ内容の行を削除する |
| ユニーク抽出 | 重複のないデータだけを新しい場所に抽出(元は変更なし) |
ユニークな値だけを抜き出したい場合は、Excelの「UNIQUE関数(Excel 365以降)」または「フィルターの詳細設定」機能を使うと便利です。
・重複削除を行う際の注意点
削除前に必ずバックアップを取る
文字列の前後スペース、全角・半角の違いに注意
表示形式で一致していても、内部値が異なる場合は重複とみなされない
数値や日付の小数点以下に要注意(例:1と1.00)
・まとめ:重複削除は“削る”のではなく“整える”作業
Excelでの重複削除は、単純なデータの削減ではなく、正確で信頼性の高いデータを作り出すための第一歩です。
手軽に処理したいなら「重複の削除」ボタン
慎重に確認しながら処理したいなら COUNTIF+手動
大量かつ自動更新が必要なら Power Query
それぞれの特性を理解して使い分けることで、誤削除を防ぎながら、確実にデータを整えることができます。