Excelを使っていると、セルに補足説明を加えるためにコメントを利用することが多いでしょう。ところが「Excel 365」では、従来のコメントが「メモ」と呼ばれるようになり、新しいコメントはスレッド形式に進化しました。その結果「印刷できない」「印刷するとイメージと違う」といった戸惑いの声も増えています。
本記事では 「Excel コメント 印刷 365」 をテーマに、Excel 365でのコメント印刷方法、コメントとメモの違い、実務での活用例や注意点を詳しく解説します。印刷設定の操作手順だけでなく、背景にある仕組みや応用テクニックも取り上げることで、読者が安心して作業できる内容に仕上げています。
目次
- ✅ Excel 365のコメントとメモの違いを理解する
- ・新しいコメント(スレッド形式)
- ・従来のコメント(現在の「メモ」)
- ・なぜ混乱が起こるのか?
- ✅ Excel 365でメモ(従来のコメント)を印刷する方法
- ・操作手順
- ✅ コメントを常に表示して印刷する方法
- ・メモを常に表示する手順
- ・印刷に矢印を含めたい場合
- ✅ 実務で役立つExcel 365コメント印刷の活用例
- ・レビュー資料の補足説明
- ・教育用資料
- ・報告書や仕様書
- ✅ 注意点とトラブルシューティング
- ・新しいコメントは印刷できない
- ・印刷範囲外に配置されたメモ
- ・大量のメモによる視認性低下
- ✅ 応用:用途別のおすすめ設定
- ・社内用(詳細確認が必要な場合)
- ・外部提出用(資料をスッキリさせたい場合)
- ・打ち合わせ資料
- ✅ Excel 365でメモを効率的に使うコツ
- ■ まとめ:Excel 365ではメモを使ってコメントを印刷しよう
✅ Excel 365のコメントとメモの違いを理解する
・新しいコメント(スレッド形式)
Excel 365では、セルに挿入するコメントはチャットのようにスレッド形式で表示されます。複数人でやり取りが可能で、共同作業に向いています。しかし、この新しいコメントは印刷対象外であり、紙に出力することはできません。
・従来のコメント(現在の「メモ」)
以前のバージョンからあった吹き出し型のコメントは、Excel 365では「メモ」と呼ばれます。メモは従来通り、セルに小さな赤い三角が表示され、内容を吹き出しで確認できます。印刷設定を行えば、紙にも出力することが可能です。
・なぜ混乱が起こるのか?
ユーザーが「コメント」と思って操作しているものが、実際にはExcel 365では「メモ」か「新しいコメント」かによって扱いが異なるためです。印刷したい場合は「メモ」を利用する必要があることを理解しておきましょう。
参考:【Excel】「コメント」と「メモ」の違いとは?|使い分け・活用法を徹底解説
✅ Excel 365でメモ(従来のコメント)を印刷する方法
・操作手順
- 「ページレイアウト」タブを開く
Excel上部のリボンから「ページレイアウト」を選択します。 - 「ページ設定」ダイアログを表示
右下の小さな矢印をクリックし、ページ設定の詳細画面を開きます。 - 「シート」タブを選択
「コメントとメモ」という項目が表示されます。 - 印刷方法を選択
- 「なし」:印刷しない
- 「表示されているもの」:シート上に表示しているメモだけを印刷
- 「シートの末尾に印刷」:全てのメモを一覧として印刷
- 印刷プレビューで確認
メモと矢印が印刷対象になっているかをチェックし、問題なければ印刷実行します。
✅ コメントを常に表示して印刷する方法
・メモを常に表示する手順
- 対象のセルを右クリック
- 「メモの表示/非表示」をクリックして固定表示
- 「校閲」タブ → 「すべてのメモを表示」を選べば一括表示も可能
・印刷に矢印を含めたい場合
メモを表示状態にしておけば、セルとメモを結ぶ矢印も印刷に反映されます。非表示のままでは矢印も出力されないため注意が必要です。
✅ 実務で役立つExcel 365コメント印刷の活用例
・レビュー資料の補足説明
社内レビュー時に指摘事項をメモで残し、印刷して共有することで確認がスムーズになります。
参考:【ChatGPT】Power Automate Desktopを組み合わせた業務効率化事例
・教育用資料
操作手順にメモをつけて印刷することで、紙資料でも直感的に理解できる教材が作れます。
・報告書や仕様書
数値や条件の根拠をメモで残しておき、印刷時に含めることで読み手が理解しやすくなります。
✅ 注意点とトラブルシューティング
・新しいコメントは印刷できない
Excel 365のスレッド型コメントは紙には出力されません。必ず「メモ」を使いましょう。
・印刷範囲外に配置されたメモ
セルから大きく離れた場所に配置されると、印刷ページ外に切れる場合があります。プレビュー確認が必須です。
・大量のメモによる視認性低下
印刷時に矢印が重なり合い見づらくなる場合があります。必要な箇所だけを表示・印刷する工夫が有効です。
✅ 応用:用途別のおすすめ設定
・社内用(詳細確認が必要な場合)
「表示されているもの」を選んで、指摘箇所を矢印付きで印刷。
・外部提出用(資料をスッキリさせたい場合)
「なし」を選んで吹き出しを印刷しない。必要に応じて別シートでまとめる。
・打ち合わせ資料
「シートの末尾に印刷」を使えば、メモを一覧化して紙で共有できます。
参考:【ChatGPT】Power Automateで議事録を自動作成する方法
✅ Excel 365でメモを効率的に使うコツ
- フォントや色を変更して見やすく調整
- 配置を整えることで矢印が交差しないようにする
- 重要な部分だけ表示して印刷することで資料が整理される
■ まとめ:Excel 365ではメモを使ってコメントを印刷しよう
- Excel 365の「コメント」は新方式のため印刷不可
- 印刷したい場合は「メモ(従来のコメント)」を利用する
- ページ設定の「コメントとメモ」で印刷方法を指定可能
- 表示状態にすれば矢印も含めて印刷できる
- 実務ではレビュー・教育・報告資料など多彩に活用できる
Excel 365では従来の仕様が変わったことで混乱が起きやすいですが、仕組みを理解すれば自在にコントロールできます。この記事を参考に、必要に応じてコメントやメモを使い分け、最適な資料作成を実現してみてください。