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【Excel】CSVファイルの文字化けとは?原因と対処方法を徹底解説

CSVファイルは、Excelやシステム間でデータをやり取りする際に非常に便利なファイル形式です。しかし、いざCSVファイルを保存したり開いたりすると、「文字化けして読めない!」という問題に遭遇することがあります。

この「文字化け」は、単なる表示上の問題にとどまらず、データの信頼性や業務プロセスに大きな影響を与えかねません。
本記事では、CSVファイルで文字化けが起きる原因、具体的な対処法、作成時・読み込み時の注意点を体系的に解説します。

CSVファイルを扱うすべての人にとって、役立つ保存版ガイドです。

そもそもCSVとは?なぜ文字化けが起きるのか

まず、CSVファイルの基本を押さえておきましょう。

CSV(Comma Separated Values)ファイルは、カンマで区切ったテキストデータのみを保存する極めてシンプルなファイル形式です。書式、数式、グラフなどの情報は一切持たず、純粋なテキスト情報だけを記録します。

ではなぜ、単純なテキストなのに文字化けが起こるのでしょうか?
それは、文字コード(エンコーディング)の違いが原因です。

【Excel】CSVファイルをExcelで開く設定方法|正しく開いて文字化けやデータ崩れを防ぐ

文字コードとは?

文字コードとは、「テキスト情報をコンピュータ上でどのように数値として表現するか」というルールのことです。たとえば、同じ「あ」という文字でも、使う文字コードによって数値の割り当てが変わります。

日本ではこれまで、

  • Shift_JIS(シフトJIS)

  • EUC-JP

などが広く使われてきましたが、世界的には

  • UTF-8(ユーティーエフエイト)

が標準になりつつあります。
この文字コードが書き手と読み手で異なっていると、文字化けが発生するのです。

CSVファイルで文字化けが起きる典型パターン

・ Excelで保存したCSVを他のアプリで開いたら文字化け

Excelは、バージョンによってはデフォルトでShift_JIS形式でCSVを保存します。しかし、ブラウザベースのシステムや海外製アプリケーションはUTF-8形式を期待していることが多く、文字コードのズレで文字化けが起こります。

・ WebシステムにCSVをアップロードしたらエラーに

Webシステムは基本的にUTF-8ベースで動いています。そのため、Shift_JIS形式のCSVをアップロードすると、日本語の部分だけが文字化けしてしまうケースがあります。

・ メール添付で送ったら相手側で文字化け

送信側では正常に見えても、受信側の環境(OS、アプリケーション、設定)が異なる場合、文字化けが発生することがあります。特に、MacユーザーとWindowsユーザー間で起こりやすいトラブルです。

【Excel】外部データの取り込みを自動化する方法

CSVファイルの文字化けを防ぐ保存方法

・ 「CSV UTF-8(コンマ区切り)」形式で保存する方法

ExcelでCSVファイルを作成する際、保存時にファイルの種類を必ず

  • 「CSV UTF-8(コンマ区切り)(*.csv)」

に設定しましょう。

手順

  1. ファイル → 名前を付けて保存

  2. ファイルの種類から「CSV UTF-8(*.csv)」を選択

  3. 保存

これだけで、国際標準のUTF-8形式で安全に保存できます。

・ メモ帳でUTF-8として再保存する方法

もし間違ってShift_JIS形式で保存してしまった場合でも、Windows標準のメモ帳を使ってUTF-8に変換できます。

手順

  1. メモ帳でCSVファイルを開く

  2. ファイル → 名前を付けて保存

  3. エンコードを「UTF-8」に指定して保存

これにより、UTF-8形式のCSVファイルに変換できます。

【Excel】CSVに変換できない時の対処方法|原因別チェックリストと解決策まとめ

CSVファイルを正しく開く・読み込む方法

・ Excelで直接開かず、インポートする方法

CSVファイルをExcelで「ダブルクリックして開く」と、Excelが自動的に文字コードを判定してしまい、間違った解釈をすることがあります。

これを防ぐには、データタブからインポートする方法がおすすめです。

手順

  1. Excelを開き、「データ」タブ → 「テキスト/CSVから」

  2. ファイルを選択

  3. インポートウィザードで文字コード「UTF-8」を指定

  4. データ形式(文字列、数値など)も適切に設定して読み込む

これにより、文字化けせず正しくデータを取り込めます。

・ テキストエディタで確認する方法

ファイルの中身を確認したいだけなら、メモ帳、Notepad++、Visual Studio Codeなどのテキストエディタを使うのも有効です。
これらのツールでは、現在の文字コードを確認・変更できる機能が備わっています。

CSV文字化け対策のまとめチェックリスト

 

チェック項目推奨対応
ファイル保存時の形式「CSV UTF-8(*.csv)」を選択
既存CSVファイルの変換メモ帳などでUTF-8で再保存
開くときの注意データタブのインポート機能を使用
システム要件確認UTF-8が要求されているか事前確認
メール送信時添付前に文字コードを再確認

実務でよくあるQ&A

Q1:Shift_JISのCSVでも問題ない場合は?

社内システムや、Shift_JISベースのソフトウェアを使用している場合は、無理にUTF-8に変換する必要はありません。ただし、外部とのデータ連携がある場合は基本UTF-8を優先しましょう。

Q2:BOM付きUTF-8とBOMなしUTF-8の違いは?

BOM(Byte Order Mark)とは、ファイルの先頭に付加される数バイトの特別なデータです。

  • BOM付きUTF-8:古いソフトでも認識しやすい

  • BOMなしUTF-8:Web系システムではこちらが好まれる

Excelの「CSV UTF-8」で保存すると、BOM付きになります。BOMなしが必要な場合は、VS Codeなどで保存形式を指定する必要があります。

まとめ:文字コードを理解して、CSV文字化けを未然に防ごう

CSVファイルでの文字化けは、

  • 保存時の文字コード

  • 読み込み時の解釈

  • システム側の要求仕様

この3点が一致していないことが原因です。

Excelだけで完結する場合はShift_JISでも問題ありませんが、
外部システムとのやりとりや国際標準を意識するなら、必ずUTF-8で保存・管理する癖をつけましょう。

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