Excelで売上や予算などのデータを集計する際、「担当者が田中さんで、かつ日付が4月のものだけを合計したい」「商品がAタイプかつ地域が関東の売上を集計したい」といった複数条件で合計したいケースは非常に多くあります。
そんな時に使えるのが SUMIFS(サムイフス)関数 です。SUMIFS関数を使えば、複数の条件を満たすデータだけをピンポイントで合計でき、Excelでの分析やレポート作成が一気に効率化されます。
この記事では、SUMIFS関数の基本的な構文から複数条件指定の応用、よくあるエラーとその回避法、SUMIFやCOUNTIFSとの違いまで、初心者でも理解しやすいよう丁寧に解説します。
目次
✅ SUMIFS関数とは?基本の概要
SUMIFS関数は、指定した条件すべてを満たす行の数値を合計する関数です。
SUMIF関数は1条件しか扱えませんが、SUMIFSは複数の条件を設定できるため、より柔軟な集計が可能です。
【Excel】IF関数で空白を判定・活用する方法とは?入力チェックや自動表示の実務例を交えて徹底解説!
・SUMIFS関数の基本構文
=SUMIFS(合計範囲, 条件範囲1, 条件1, 条件範囲2, 条件2, …)
合計範囲:合計したい数値が入っているセル範囲(例:売上金額)
条件範囲1:1つ目の条件に該当するセル範囲(例:担当者名)
条件1:条件範囲1に対応する条件(例:"田中")
※ 以降、条件範囲と条件をペアで追加していけます
・ 基本例:担当者が「佐藤」の売上合計を求める方法
| A列:担当者 | B列:売上金額 |
|---|---|
| 佐藤 | 10000 |
| 山田 | 15000 |
| 佐藤 | 20000 |
この場合、佐藤の売上だけを合計したいときの式は:
=SUMIFS(B2:B4, A2:A4, "佐藤")
B列の売上金額から、A列が「佐藤」の行だけを合計します。結果は30000になります。
【Excel】PDFを取り込む方法【データを活用するテクニック】
✅ 複数条件で合計する方法(AND条件)
例:担当者が「佐藤」、かつ商品が「A」の売上合計を求める
| A列:担当者 | B列:商品 | C列:売上金額 |
|---|---|---|
| 佐藤 | A | 10000 |
| 佐藤 | B | 15000 |
| 山田 | A | 20000 |
式は次の通りです:
=SUMIFS(C2:C4, A2:A4, "佐藤", B2:B4, "A")
→ このように、すべての条件を満たす行だけを対象にして金額を合計します。
【Excel】特定の文字列を条件にするVLOOKUPの使い方とは?IFやCOUNTIFと組み合わせて柔軟なデータ取得を実現する方法
・数値・日付の条件指定も可能
例:売上日が2024年4月以降、かつ金額が1万円以上の売上を合計
| A列:売上日 | B列:金額 |
|---|---|
| 2024/03/31 | 8000 |
| 2024/04/01 | 12000 |
| 2024/04/05 | 9500 |
式:
=SUMIFS(B2:B4, A2:A4, ">=2024/4/1", B2:B4, ">=10000")
結果は12000(2行目のみが条件を満たす)になります。
✅ セル参照を使って柔軟に集計する方法
セル参照を使えば、条件値を簡単に変更可能になり、レポートなどにも応用しやすくなります。
| C1:担当者 | "佐藤"
| D1:商品 | "A"
式:
=SUMIFS(C2:C100, A2:A100, C1, B2:B100, D1)
→ 担当者名や商品種別がセルで指定されていれば、一部だけ書き換えることで他条件にも対応できます。
✅ ワイルドカードを使って条件をあいまいに指定する方法
"*東京*":セル内に「東京」を含む"A*":Aで始まる文字列"*済":済で終わる文字列
例:商品名に「パン」を含む行の売上を合計
=SUMIFS(C2:C100, B2:B100, "パン")
→ 商品名が「あんぱん」「食パン」などをすべて対象にできます。
✅ OR条件を扱うには複数のSUMIFSを合計する方法
SUMIFS関数ではOR条件(いずれかの条件に一致)を1式では処理できません。
そのため、複数のSUMIFSを加算してOR条件を実現します。
例:担当者が「佐藤」または「山田」の売上合計を求める
=SUMIFS(C2:C100, A2:A100, "佐藤") + SUMIFS(C2:C100, A2:A100, "山田")
■よくあるエラーとその対処法
❌ エラー1:範囲のサイズが一致していない
すべての範囲(合計範囲・条件範囲)は同じサイズである必要があります。
=SUMIFS(C2:C100, A2:A50, B2:B100) → エラー
=SUMIFS(C2:C100, A2:A100, B2:B100) → OK
❌ エラー2:文字列条件に引用符がない
文字列条件は必ずダブルクォーテーションで囲む必要があります。
"完了"→ 正しい完了→ エラーになることも
❌ エラー3:日付がうまく認識されない
セル参照や DATE関数 を使って明示的に指定するのが安全です。
=SUMIFS(B2:B100, A2:A100, ">=" & DATE(2024,4,1))
■ SUMIFSとSUMIFの違い
| 関数名 | 条件の数 | 構文の違い |
|---|---|---|
| SUMIF | 1条件のみ | =SUMIF(条件範囲, 条件, 合計範囲) |
| SUMIFS | 複数条件に対応 | =SUMIFS(合計範囲, 条件範囲1, 条件1, ...) |
→ 複数条件がある場合はSUMIFS一択です。
■実務での活用シーン
| 活用場面 | 条件の例 | 使用目的 |
|---|---|---|
| 売上分析 | 担当者×商品種別×売上額 | クロス集計・業績評価 |
| 予算管理 | 部署×費目×月 | 経費管理と予算対比 |
| アンケート結果集計 | 回答者属性×設問回答 | データの条件別集計 |
| 作業進捗の見える化 | 担当者×ステータス×期限 | 遅延件数の特定や負荷の把握 |
■まとめ:SUMIFS関数を使って多条件の合計集計を正確・効率的に!
SUMIFS関数を使えば、Excel上で複数の条件に合致するデータだけを選んで合計することができるため、
売上集計・予算管理・在庫管理などのあらゆる業務で強力な武器になります。
AND条件による絞り込み
セル参照による汎用性の高いレポート作成
ワイルドカードや数式との連携でさらに自由度UP
初心者の方は、まずは2条件からスタートし、慣れてきたらセル参照や関数の組み合わせなどで表の柔軟性を高めていきましょう。