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【Excel】XLOOKUP関数の対応バージョンとは?使える条件・非対応時の対処法まで完全ガイド

Excelの関数の中でも、XLOOKUP(エックスルックアップ)関数は、近年登場した便利な検索関数として注目されています。
従来のVLOOKUP関数やINDEX+MATCHの弱点を補い、検索の柔軟性が大幅に向上したXLOOKUPですが、すべてのExcelバージョンで使えるわけではない点に注意が必要です。

「XLOOKUPって使ってみたいけど、自分のExcelで使えるの?」「関数を入力したのに#NAME?と表示される…」などの疑問やトラブルに対して、この記事ではXLOOKUP関数の対応バージョンと、非対応時の対処法、代替案までを徹底解説します。


 XLOOKUP関数とは?概要を簡単におさらい

XLOOKUP関数は、MicrosoftがVLOOKUP関数の上位互換としてリリースした新しい検索関数です。
複雑な数式や左方向への検索など、従来のVLOOKUPでは不可能だった処理も、XLOOKUPならシンプルに実現できます。

・ 基本構文

=XLOOKUP(検索値, 検索範囲, 戻り値範囲, [見つからないときの値], [一致モード], [検索モード])

・ 主な特徴

  • 左方向の検索が可能
  • 列番号の指定が不要
  • 完全一致がデフォルト設定
  • 見つからなかったときの代替値を簡単に指定可能
  • エラー回避機能が組み込まれている

【Excel】【初心者向け】VLOOKUP関数の使い方をやさしく解説|Excelの検索・参照を自動化しよう!


  XLOOKUP関数が使えるExcelのバージョン一覧(対応表)

以下が、XLOOKUP関数に対応しているバージョン・非対応のバージョンの一覧です。

ExcelのバージョンXLOOKUP対応状況
Microsoft 365(旧Office 365)✅ 対応(常に最新)
Excel 2021✅ 対応(永久ライセンス版)
Excel for Web(ブラウザ版)✅ 対応
Excel 2019❌ 非対応
Excel 2016❌ 非対応
Excel 2013 / 2010 / 2007❌ 非対応
Excel for Mac(2019以前)❌ 非対応
Excel for Mac(365 / 2021)✅ 対応

 使えない理由:なぜExcel 2019や2016ではXLOOKUPが使えないのか?

【Excel】【トラブル解決】XLOOKUPで見つからない・#N/Aになる原因と対処法|検索失敗時の設定と実務活用のコツ

・ 理由1:XLOOKUPは新関数として2020年以降に登場

XLOOKUP関数は、2020年にMicrosoft 365の更新で追加された比較的新しい関数です。
このため、それ以前にリリースされたExcel 2019や2016には搭載されていません

・ 理由2:買い切り型(永続版)は機能追加がされない

Excel 2019や2016などの**永続ライセンス(買い切り型)**は、購入時点の機能で固定され、新機能が後から追加されることは基本的にありません
一方、**Microsoft 365(サブスクリプション型)**では、常に最新の関数や機能が自動的にアップデートされます。


 自分のExcelがXLOOKUPに対応しているか確認する方法

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・ 「=XLOOKUP(」と入力してみる方法

セルに「=XLOOKUP(」と入力したとき、関数の候補や引数のヘルプが表示される場合は対応済みです。
表示されない、または #NAME? エラーが出る場合は非対応の可能性が高いです。


・バージョン情報を確認する手順方法

  1. Excelを開く
  2. 「ファイル」→「アカウント」→「Excelのバージョン情報」をクリック
  3. 表示された画面に以下のような記載があるか確認:
  • 「Microsoft 365」または「Office 2021」→ 対応OK
  • 「Office 2019」「Office 2016」など → 非対応

  XLOOKUPが使えない場合のエラーと原因

エラー原因解決策
#NAME?関数が未認識バージョンが非対応。Excel 365や2021へアップグレードする
結果が空白検索条件ミス引数の指定やセル範囲の確認を行う
数式そのものが動かない関数が表示されない関数名のスペルやExcelの更新状況を確認

  XLOOKUPが使えないときの代替方法

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・ 代替案①:VLOOKUP関数(基本検索)

=VLOOKUP(A2, 商品マスタ!A2:C100, 3, FALSE)
  • 左方向検索は不可
  • 列番号の指定が必要
  • 完全一致を指定する必要あり(FALSE)

・ 代替案②:INDEX+MATCH関数(柔軟性あり)

=INDEX(C2:C100, MATCH(A2, A2:A100, 0))
  • 左方向検索が可能
  • 列番号を指定する必要がなく、見やすい構造

・ 代替案③:FILTER関数(複数一致に対応)※365限定

=FILTER(商品マスタ!B2:B100, 商品マスタ!A2:A100=A2, "該当なし")
  • 複数条件にも対応できる
  • 配列形式で複数件を一括取得可能

■ Excel 365へ移行するメリットとは?

XLOOKUPをはじめとする最新関数を使いたいなら、Microsoft 365への移行が最も確実な方法です。

・ 365の主なメリット

  • 常に最新のExcel関数が使える(XLOOKUP、FILTER、SORTなど)
  • OneDriveによるクラウド保存&共同編集
  • Word・PowerPointなども含まれる
  • 年額契約・月額契約が選べる柔軟なライセンス形態

■ XLOOKUPでできるようになること(従来関数との違い)

機能VLOOKUPXLOOKUP
左方向検索
列番号の必要性✅ 必須❌ 不要(範囲で指定)
エラー処理IFERRORなど併用✅ 組み込み済み
デフォルト検索方法近似一致(TRUE)完全一致(FALSE)

■まとめ:XLOOKUP関数はExcelの新常識、バージョン確認と対応を早めに!

XLOOKUPは、従来のVLOOKUPを大きく進化させた**“次世代の検索関数”**です。しかし、使えるのは「Microsoft 365」または「Excel 2021」以降のバージョンに限られています

以下のポイントを押さえて、正しく使いましょう。

✅ 確認すべきポイントまとめ

  • Excelのバージョンをチェック(365 or 2021ならOK)
  • =XLOOKUP( と入力して関数が補完されるか試す
  • 使えない場合は INDEX+MATCH や VLOOKUP を活用する
  • 長期的には Microsoft 365 への移行がおすすめ

今後、Excel関数の主流は「XLOOKUP」「FILTER」「SORT」「UNIQUE」などの新関数群に移行しています。
バージョンを確認し、自分の環境に合わせた正しい使い方を身につけましょう。

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