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【UiPath】Excel業務を完全自動化する方法|初心者から実務活用まで解説

日々の業務でExcelを使っていると、「定型的なコピー&ペースト作業に時間を取られる」「売上データを毎週集計するのが大変」「入力や更新の手間を自動化できないか」といった悩みを抱える方は多いはずです。こうした単純かつ繰り返しの作業は、RPAツールのUiPathを使えば自動化することが可能です。

この記事では、UiPathでExcel業務を完全自動化する方法を具体的な手順と実務例を交えながら解説していきます。プログラミングの知識がなくても理解できる内容になっているので、初心者の方でも安心して読み進められます。

✅ UiPathでExcel業務を自動化するメリット

・作業時間を大幅に削減できる

UiPathは人間が行うマウス操作やキーボード入力をそのまま記録・再現できます。たとえば「請求書のデータをExcelに入力する」「日次レポートを集計する」といった定型業務を自動化すれば、毎日の作業時間を数時間単位で削減可能です。

・ヒューマンエラーを防止できる

人間が手作業でExcelに入力していると、どうしても誤入力やコピペミスが発生します。UiPathに任せれば、同じ処理を正確に繰り返すため、品質の安定化にもつながります。

参考:【ChatGPT】Power Automateのエラーメッセージ解析術

・コスト削減と付加価値業務へのシフト

単純作業をRPAに任せることで、社員はより付加価値の高い分析や提案業務に時間を割けるようになります。これにより、会社全体の生産性向上にも直結します。


✅ UiPathでExcelを操作する基本の仕組み

・Excelアプリケーションスコープとは

UiPathでExcelを操作する際の基本が「Excelアプリケーションスコープ」です。これは、指定したExcelファイルを開き、その中でセルの取得・書き込み・シート操作などを実行するためのコンテナのような役割を持っています。

・Excelアクティビティの種類

UiPathには「範囲を読み込み」「範囲に書き込み」「セルを読み込み」「セルに書き込み」など、多くのExcel専用アクティビティが用意されています。これらを組み合わせることで、複雑な業務も自動化可能です。

・バックグラウンド処理も可能

Excelアプリケーションを開かずに処理できる「Excelアクティビティ」もあり、大量データの処理やサーバー環境での自動化に向いています。


✅ 実際にUiPathでExcel業務を自動化する手順

・手順1:Excelファイルを準備する

まず、自動化したいExcelファイルを用意します。例として「売上データ.xlsx」に毎日追加される販売実績を集計するケースを想定します。

・手順2:UiPath Studioで新しいプロジェクトを作成

  1. UiPath Studioを起動し、「プロセス」を選択。
  2. プロジェクト名を「Excel自動集計」とする。
  3. 保存先フォルダを指定し、作成をクリック。

・手順3:Excelアプリケーションスコープを配置

  1. アクティビティパネルから「Excelアプリケーションスコープ」をドラッグ。
  2. プロパティで対象のExcelファイルを指定する。
  3. これで指定したExcelを操作する準備が整います。

・手順4:データの読み込み

  1. 「範囲を読み込み」アクティビティを使用し、売上データをデータテーブル変数に格納する。
  2. 必要に応じてフィルター処理を追加し、特定の条件(例えば日付や商品コード)でデータを抽出する。

・手順5:集計処理

UiPathには直接「SUM関数」はありませんが、DataTableを使ってLINQや集計アクティビティで処理できます。例:部門ごとの売上合計を計算し、別シートに出力する。

・手順6:結果の出力

  1. 「範囲に書き込み」アクティビティで、集計結果を「集計結果」シートに出力。
  2. 書式設定を「範囲に書式を適用」などで整えれば、見やすいレポートが完成。



✅ UiPath×Excel自動化の実務活用例

・日次・週次レポートの自動化

毎朝Excelで売上レポートを作成している場合、UiPathに処理を任せればPCを立ち上げるだけでレポートが完成します。

参考:【Excel】月と日付に合わせた曜日を自動表示する方法【カレンダー・日報・スケジュール表に最適】

・請求書データの自動入力

取引先から受け取ったCSVやメール添付のExcelを自動で集約し、フォーマットに従って請求書を作成。人手を介さないため効率的です。

参考:【Excel】月単位の日付計算をする方法【月末処理・締日・請求書にも使える!】

・複数ファイルの統合

月末に複数の支店や部門から送られてくるExcelを自動でマージし、一つの集計表にまとめることが可能です。

参考:【Power Automate Desktop】フォルダ内のファイル名を取得してExcelに書き出す方法


✅ UiPathでExcel業務を自動化するときの注意点

・Excelファイルの閉じ忘れに注意

Excelアプリケーションスコープは処理完了時に自動でファイルを閉じますが、強制終了やエラーで開きっぱなしになることもあるため、都度確認が必要です。

参考:【VBA】ファイルを閉じる方法|保存あり・なしの使い分けと実務活用例

・セル参照のハードコーディングは避ける

「セルA1」といった固定参照は、フォーマット変更に弱いです。動的に範囲を指定する工夫を取り入れると堅牢なワークフローになります。

・処理速度と安定性のバランス

Excelアクティビティは便利ですが、処理が重くなる場合があります。バックグラウンドアクティビティを使うと高速化できますが、互換性に注意が必要です。


✅ 応用編:Excel以外との連携による自動化拡張

・Outlookと連携した自動配信

集計したExcelを自動でPDF化し、取引先にメール送信するまでを一気通貫で自動化可能です。

・データベースとの連携

Excelに入力されたデータを自動でSQLサーバーやAccessに登録し、二重入力の手間を省くことができます。

・AI×UiPathで高度な自動化

ChatGPT APIと組み合わせれば、Excelデータを要約して自然言語でレポート生成したり、異常値をAIが検出するなど、次世代の業務効率化が可能になります。


■ まとめ:UiPathでExcel業務を完全自動化して効率化を実現しよう

  • UiPathは定型的なExcel作業を正確かつ高速に処理できる
  • Excelアプリケーションスコープを活用し、セル操作・範囲操作・集計処理を自動化できる
  • 実務ではレポート作成、請求書処理、複数ファイル統合などに活用可能
  • 注意点としては、セルの固定参照や処理速度への配慮が必要
  • OutlookやAIとの連携により、自動化の幅はさらに広がる

Excel業務を完全自動化することで、単純作業から解放され、より価値の高い業務に集中できるようになります。まずは簡単なタスクからUiPathを導入し、業務効率化を一歩進めてみましょう。

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