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【VBA】演算子の処理される優先順位

Excel VBAで演算子を使用する際、演算子の優先順位を理解することは重要です。優先順位は、式内のどの演算が最初に実行されるかを決定します。
適切な優先順位を理解していないと、予期せぬ結果やエラーが発生する可能性があります。この記事では、Excel VBAにおける演算子の優先順位について説明し、それぞれの演算子がどのように評価されるかを明確にします。

演算子の優先順位

以下は、高い順に並べたExcel VBAの演算子の優先順位リストです。

  1. 括弧 (): 式を括弧で囲むことで、その部分の演算が最優先で行われます。
  2. 指数 ^: 数値の累乗を計算します。
  3. 符号 + (単項)、- (単項): 単一の数値の正または負を示します。
  4. 乗算 *、除算 /、剰余 Mod: これらの演算は同じ優先順位を持ちます。
  5. 加算 +、減算 -: これらの演算も同じ優先順位を持ちます。
  6. 文字列結合 &: 二つの文字列を結合します。
  7. 比較演算子 (=, <, >, <=, >=, <>): 値を比較します。
  8. 論理演算子 Not: 条件の真偽値を反転させます。
  9. 論理演算子 And: 二つの条件がともに真の場合に真を返します。
  10. 論理演算子 Or: 二つの条件のうち少なくとも一方が真の場合に真を返します。

【VBA】演算子の一覧【まとめ】

優先順位の例

優先順位を示すための簡単な例をいくつか見てみましょう。

Dim result As Variant

' 例 1: 括弧が最優先
result = 2 * (3 + 4) ' 結果は 14: 加算が先に実行されます

' 例 2: 指数が乗算/除算より優先
result = 2 ^ 2 * 3 ' 結果は 12: 指数が先に実行されます

' 例 3: 乗算が加算より優先
result = 2 + 3 * 4 ' 結果は 14: 乗算が先に実行されます

' 例 4: 文字列結合と算術演算
result = "Result: " & 2 + 3 ' 結果は "Result: 5": 算術加算が先に実行されます

MsgBox result

優先順位を明示する

演算子の優先順位に頼る代わりに、演算の順序を明確にするために括弧 () を使用することを推奨します。これにより、コードの読みやすさが向上し、意図しない演算の順序によるバグを防ぐことができます。

まとめ

Excel VBAにおける演算子の優先順位を理解することは、複雑な計算や条件を正確に扱う上で非常に重要です。優先順位を覚えることは一見すると大変かもしれませんが、括弧を適切に使用することで、コードの意図を明確にし、エラーを減らすことができます。

【VBA】比較演算子を用いた複数条件の使用方法

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