ワイルドカードを使用して特定のパターンに一致するファイルを開くことができます。ワイルドカードを使用してファイルを開く方法について詳しく説明します。
Excel VBAでワイルドカードを使用してファイルを開く方法
ワイルドカードとは
ワイルドカードは、ファイル名の検索パターンを指定するための特殊な文字です。Excel VBAでは、主に次の2つのワイルドカードが使用されます。
- *（アスタリスク）
0文字以上の任意の文字列に一致します。 - ?（クエスチョンマーク）
任意の1文字に一致します。
基本的なワイルドカードの使用例
特定のフォルダ内で、ワイルドカードを使用して一致するファイルを検索し、それらを開く方法を示します。
1. フォルダ内のすべてのExcelファイルを開く
指定したフォルダ内のすべてのExcelファイル（.xlsx）を開く方法を示しています。
Sub OpenAllExcelFilesInFolder()
Dim folderPath As String
Dim fileName As String
' フォルダのパスを指定
folderPath = "C:\ExampleFolder\"
' フォルダ内の最初の.xlsxファイルを取得
fileName = Dir(folderPath & "*.xlsx")
' フォルダ内のすべての.xlsxファイルをループ処理で開く
Do While fileName <> ""
Workbooks.Open folderPath & fileName
fileName = Dir
Loop
End Sub
【VBA】フォルダを指定（ダイアログ・全て・ファイル名の一部指定）でファイルを開く方法
2. 特定のパターンに一致するファイルを開く
フォルダ内でファイル名に「report」を含むすべてのExcelファイルを開く方法を示しています。
Sub OpenReportFilesInFolder()
Dim folderPath As String
Dim fileName As String
' フォルダのパスを指定
folderPath = "C:\ExampleFolder\"
' フォルダ内の「report」を含む最初の.xlsxファイルを取得
fileName = Dir(folderPath & "*report*.xlsx")
' フォルダ内の「report」を含むすべての.xlsxファイルをループ処理で開く
Do While fileName <> ""
Workbooks.Open folderPath & fileName
fileName = Dir
Loop
End Sub
ワイルドカードを使用した例の応用編
1. 拡張子に関係なく特定のパターンに一致するファイルを開く
フォルダ内でファイル名に「data」を含むすべてのファイル（拡張子に関係なく）を開く方法を示しています。
Sub OpenDataFilesInFolder()
Dim folderPath As String
Dim fileName As String
' フォルダのパスを指定
folderPath = "C:\ExampleFolder\"
' フォルダ内の「data」を含む最初のファイルを取得
fileName = Dir(folderPath & "*data*.*")
' フォルダ内の「data」を含むすべてのファイルをループ処理で開く
Do While fileName <> ""
Workbooks.Open folderPath & fileName
fileName = Dir
Loop
End Sub
2. 日付パターンに一致するファイルを開く
ファイル名に特定の日付パターン（例：「2023」）を含むすべてのExcelファイルを開く方法を示しています。
Sub OpenFilesWithDatePattern()
Dim folderPath As String
Dim fileName As String
' フォルダのパスを指定
folderPath = "C:\ExampleFolder\"
' フォルダ内の「2023」を含む最初の.xlsxファイルを取得
fileName = Dir(folderPath & "*2023*.xlsx")
' フォルダ内の「2023」を含むすべての.xlsxファイルをループ処理で開く
Do While fileName <> ""
Workbooks.Open folderPath & fileName
fileName = Dir
Loop
End Sub
ワイルドカードを使用する際の注意点
- Dir関数は、一度に一つのファイルしか返しません。ループ内でDir関数を繰り返し呼び出すことで、すべての一致するファイルを取得します。
- ワイルドカードを使用する際には、ファイルパスとワイルドカードの組み合わせが正しいことを確認してください。
まとめ
Excel VBAを使用してワイルドカードを使ったファイル操作は、特定のパターンに一致するファイルを効率的に検索し、処理するための強力な方法です。これらの方法を活用することで、ファイル操作の自動化や効率化が可能になります。