Excelで表やデータを作成していると、「一度引いた罫線をすべて消したい」「見た目をリセットして最初から整え直したい」と思う場面があるでしょう。
しかし、初心者の方にとっては、どの線が罫線なのか、どうすれば全部消せるのか分かりにくいと感じるかもしれません。また、Excelには「罫線」と似た見た目の「グリッド線」もあり、混乱しやすい要素が含まれています。
この記事では、「Excelで罫線を全部消す方法」について、わかりやすく手順と注意点を解説します。罫線の一括削除だけでなく、グリッド線との違いや、特定の範囲だけ消す方法、消せないときの対処法も含めてご紹介します。
目次
- ■ まずは理解しよう:罫線とグリッド線の違い
- ✅ 1. 罫線(けいせん)
- ✅ 2. グリッド線
- ✅ Excelの罫線をすべて消す基本操作
- 方法①:罫線を「枠なし」にしてすべて削除する
- 方法②:「書式のクリア」で罫線含めすべての装飾を削除
- 方法③:条件付き書式で引かれた罫線も削除する
- ✅ シート全体から罫線を消したいときのおすすめ手順
- ■ よくある勘違い:「罫線を消したのにまだ線が見える」
- ✅ 印刷時に罫線を消す方法
- ・印刷プレビューで確認する
- ✅ 消えない罫線があるときの追加対処法
- ■ よくある質問(FAQ)
- Q. 消したい罫線がどれか分からないときは?
- Q. 消したあとグリッド線だけ再表示したい場合は?
- Q. グリッド線も印刷されてしまうのですが?
- ■まとめ|Excelの罫線を全部消したいときは「枠なし」と「グリッド線」の理解がカギ
■ まずは理解しよう:罫線とグリッド線の違い
Excelでは、表のセルを囲んでいる線に見えるものが2種類あります。
✅ 1. 罫線(けいせん)
- 自分で引いた線(ホームタブの「罫線」メニューから設定)
- 太さや色を自由に変更できる
- 印刷に反映される
✅ 2. グリッド線
- Excelの背景に標準表示されている「薄い灰色の線」
- 新しいブックに最初から表示されている
- 罫線とは異なり、印刷されない
- 一括で非表示・再表示が可能
この2つを混同すると、「罫線を消したつもりがグリッド線が残っている」「そもそも消えていないように見える」などの問題が起こりがちです。
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✅ Excelの罫線をすべて消す基本操作
方法①:罫線を「枠なし」にしてすべて削除する
手順:
- 罫線を消したいセル範囲をドラッグで選択
 ※全部消したい場合は「Ctrl+A」でワークシート全体を選択
- 「ホーム」タブ →「罫線」アイコン(格子のマーク)をクリック
- 「枠なし」を選択
- すべての罫線が削除される
ポイント:
- セル範囲を明確に指定することで、一括で罫線を消すことが可能
- 「すべての罫線」「内側の罫線」「外枠のみ」など、以前の設定に関係なく消去可能
方法②:「書式のクリア」で罫線含めすべての装飾を削除
罫線だけでなく、背景色・フォント色・太字などの装飾も含めて削除したい場合は、書式ごとクリアする方法が便利です。
手順:
- セル範囲を選択(Ctrl+Aで全体)
- 「ホーム」タブ →「クリア」アイコン(消しゴムマーク)
- 「書式のクリア」を選択
注意点:
- データや数式は残るが、セルの装飾がすべて初期状態に戻る
- 他の装飾も消えるので、必要な部分だけ選んで使うのがベスト
方法③:条件付き書式で引かれた罫線も削除する
条件付き書式によって自動で罫線が表示されている場合もあります。この場合は、通常の「枠なし」では消えません。
手順:
- 該当のセル範囲を選択
- 「ホーム」タブ →「条件付き書式」→「ルールのクリア」→「選択したセルからルールをクリア」
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✅ シート全体から罫線を消したいときのおすすめ手順
罫線をワークシート全体から一括で消すには、以下のステップが最も確実です。
- 任意のセルを選んで「Ctrl + A」キーを2回押す(これで全セル選択)
- 「ホーム」タブ →「罫線」→「枠なし」
- 必要に応じて「クリア」→「書式のクリア」も実行
この操作で、全シートの罫線を一気に削除できます。
■ よくある勘違い:「罫線を消したのにまだ線が見える」
この原因のほとんどは、「グリッド線が表示されている」ことによるものです。
✅ グリッド線を非表示にするには?
- 「表示」タブを開く
- 表示グループ内の「グリッド線」のチェックを外す
これで、見た目上のすべての線が消えたように見える状態になります。
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✅ 印刷時に罫線を消す方法
画面上では見えないのに、印刷すると罫線が残っているという場合もあります。
・印刷プレビューで確認する
- 「ファイル」→「印刷」を選ぶ
- プレビューで罫線が表示されていないかを確認
- 印刷前に「枠なし」を設定し直すと安心
✅ 消えない罫線があるときの追加対処法
「枠なし」にしても消えない場合、以下をチェックしてみましょう。
| 症状 | 考えられる原因 | 解決策 | 
|---|---|---|
| 一部の線だけ残る | セルの結合状態・条件付き書式 | 結合解除+条件付き書式をクリア | 
| 印刷時だけ表示される | 印刷グリッド線が有効 | 「ページレイアウト」→「グリッド線の印刷」チェックを外す | 
| 太線が残る | 複数の罫線が重なっている | 一度「書式のクリア」で初期化する | 
■ よくある質問(FAQ)
Q. 消したい罫線がどれか分からないときは?
A. 「Ctrl+A」でシート全体を選んで、「枠なし」で一括削除すると確実です。その後必要な部分だけ再設定しましょう。
Q. 消したあとグリッド線だけ再表示したい場合は?
A. 「表示」タブ→「グリッド線」にチェックを入れれば、背景の線だけが再表示されます。
Q. グリッド線も印刷されてしまうのですが?
A. 「ページレイアウト」タブ→「グリッド線」の「印刷」のチェックを外せば、印刷には反映されなくなります。
■まとめ|Excelの罫線を全部消したいときは「枠なし」と「グリッド線」の理解がカギ
Excelの罫線を全部消す操作はとてもシンプルですが、「どの線が罫線で、どれがグリッド線か」を理解していないと混乱しがちです。
✅ 本記事のまとめ
| ポイント | 解説 | 
|---|---|
| 罫線の削除 | セルを選んで「ホーム」→「罫線」→「枠なし」 | 
| 書式ごと消す | 「書式のクリア」で罫線+背景色など一括リセット | 
| グリッド線の非表示 | 「表示」→「グリッド線」のチェックを外す | 
| 条件付き書式の線 | 「条件付き書式」→「ルールのクリア」で削除 | 
| 印刷時の対応 | 印刷プレビューで確認し、不要なら「印刷グリッド線」チェックを外す | 
罫線をうまく管理することで、見やすく整った資料を作成しやすくなり、作業効率もアップします。
 不要な線は早めにリセットして、必要なレイアウトに整えていきましょう。