Excelで関数を使っていると 「#N/A」「#VALUE!」「#REF!」などのエラー表示 が出て困った経験はありませんか?
「エラーがあると資料が汚く見える…」
「VLOOKUPで該当データがないと#N/Aが出てしまう…」
「印刷・提出用の資料でエラーが出ないようにしたい…」
そんな悩みを解決できるのが 「IF(ISERROR)関数」 を使ったエラー処理です。
この記事では「IF(ISERROR)」という検索意図に合わせ、
✅ IF関数とISERROR関数の意味・役割
✅ IF(ISERROR)の基本構文と考え方
✅ VLOOKUPと組み合わせた具体的な使い方
✅ IFERROR・IFNAとの比較と使い分け
✅ 実務で活用できる具体例
✅ よくある間違いと注意点
を初心者にもわかりやすく徹底解説します。この記事を読むだけで 「エラーのない見やすいExcel表」をすぐに作れるようになります。
目次
- ✅ IF関数とは?
- ✅ ISERROR関数とは?
- ✅ IF(ISERROR)の組み合わせの役割
- ✅ 【基本例】IF(ISERROR)の使い方
- ・除算エラーの処理方法
- ✅ 【VLOOKUP×IF(ISERROR)】で検索エラー処理
- ・ よくある課題
- ・ 解決策:IF(ISERROR)で制御
- ・ 空白を返す場合
- ・ 0を返す場合(集計用途)
- ■IFERROR・IFNAとの違いと使い分け
- ■IF(ISERROR)を使うべきシーン
- ■複数条件でのエラー処理
- ・条件を満たす場合のみVLOOKUP検索し、検索エラー時は「未登録」を表示する方法
- ■よくある間違いと注意点
- ・ 同じVLOOKUPを2回書く必要があり式が長くなる
- ・ すべてのエラーが処理される
- ・ 空白と0の使い分け
- ■IF(ISERROR)の実務活用例
- ■まとめ:IF(ISERROR)を使えばExcel資料の品質が上がる
- ・今すぐ使える!IF(ISERROR)コピペ用テンプレ
✅ IF関数とは?
構文:
=IF(条件, 真の場合, 偽の場合)
✅ 指定した条件に応じて処理を分ける関数
✅ 最も使用頻度が高く、条件付き表示や計算の制御に使える
【Excel】IF関数を使った条件付き書式で見やすいExcel表を作る方法|色分けで視覚的に業務効率UP!
✅ ISERROR関数とは?
構文:
=ISERROR(数式)
✅ 数式がエラーの場合:TRUE
✅ エラーでない場合:FALSE
対象となるエラー:
- #N/A
- #VALUE!
- #REF!
- #DIV/0!
- #NUM!
- #NAME?
- #NULL!
「エラーが発生しているかどうか」を判定するための関数 です。
【Excel】ISERROR関数とは?意味・使い方・実務活用例を徹底解説
✅ IF(ISERROR)の組み合わせの役割
=IF(ISERROR(数式), エラーの場合の値, 数式)
◆ 目的:
✅ エラーが出た場合だけ任意の文字・数値・空白を返す
✅ エラーが出ない場合は数式の結果をそのまま返す
これにより資料の見栄えが良くなり、提出・印刷時も安心して使用可能になります。
✅ 【基本例】IF(ISERROR)の使い方
・除算エラーの処理方法
=IF(ISERROR(A2/B2), "計算不可", A2/B2)
B2が0または空白のときに「#DIV/0!」エラーが出ますが、
この数式なら 「計算不可」 と表示され見やすくなります。
✅ 【VLOOKUP×IF(ISERROR)】で検索エラー処理
・ よくある課題
VLOOKUPを使ってデータを検索すると、該当データがないときに「#N/A」が表示され、表が見づらくなります。
・ 解決策:IF(ISERROR)で制御
=IF(ISERROR(VLOOKUP(A2, 顧客マスタ!A:B, 2, FALSE)), "未登録", VLOOKUP(A2, 顧客マスタ!A:B, 2, FALSE))
✅ 顧客コードが存在しない場合 → 「未登録」表示
✅ 顧客コードが存在する場合 → 顧客名を表示
・ 空白を返す場合
=IF(ISERROR(VLOOKUP(A2, 商品表!A:B, 2, FALSE)), "", VLOOKUP(A2, 商品表!A:B, 2, FALSE))
✅ エラー発生時は空白を返し、資料の見た目をきれいに保つことが可能です。
【Excel】【初心者でも簡単】IFERROR関数の使い方を徹底解説!Excelのエラーを見やすく整える実務テクニック
・ 0を返す場合(集計用途)
=IF(ISERROR(VLOOKUP(A2, 売上表!A:C, 3, FALSE)), 0, VLOOKUP(A2, 売上表!A:C, 3, FALSE))
✅ エラーの場合に0を返すことで SUM
や AVERAGE
で問題なく集計可能になります。
■IFERROR・IFNAとの違いと使い分け
・ IFERRORとの違い
構文:
=IFERROR(数式, エラーの場合の値)
✅ IF(ISERROR(...)) の短縮版
✅ 記述が簡潔で管理しやすい
✅ すべてのエラーを処理できる
【Excel】【初心者でも簡単】IFERROR関数の使い方を徹底解説!Excelのエラーを見やすく整える実務テクニック
・ IFNAとの違い
構文:
=IFNA(数式, #N/Aの場合の値)
✅ #N/Aエラーだけを処理可能
✅ 他のエラーは処理せずそのまま表示する
✅ VLOOKUPの検索結果がないときだけ対応したい場合に最適
【Excel】【初心者向け】ExcelのIFNA関数とは?読み方・意味・使い方を徹底解説
比較項目 | IF(ISERROR) | IFERROR | IFNA |
---|---|---|---|
処理対象 | すべてのエラー | すべてのエラー | #N/Aのみ |
記述の簡潔さ | △(長め) | ◎(簡潔) | ◎(簡潔) |
安全性 | △(すべて処理) | △(すべて処理) | ◎(限定処理) |
バージョン対応 | 全バージョン | Excel 2007以降 | Excel 2013以降 |
■IF(ISERROR)を使うべきシーン
✅ Excel 2003以前の古い環境で互換性を重視する場合
✅ 複数条件のエラー処理で柔軟に使いたい場合
✅ エラーの内容に応じて異なる処理を加えたい場合
■複数条件でのエラー処理
・条件を満たす場合のみVLOOKUP検索し、検索エラー時は「未登録」を表示する方法
=IF(B2<>"", IF(ISERROR(VLOOKUP(B2, 顧客表!A:B, 2, FALSE)), "未登録", VLOOKUP(B2, 顧客表!A:B, 2, FALSE)), "")
✅ B2(顧客コード)が入力されている場合のみ検索
✅ データがない場合は「未登録」
✅ 入力がない場合は空白
■よくある間違いと注意点
・ 同じVLOOKUPを2回書く必要があり式が長くなる
→ 管理が大変になるため IFERROR/IFNAの利用が推奨
(新しいExcelではIFERROR/IFNAを使う方が効率的)
・ すべてのエラーが処理される
✅ ISERRORは参照ミスや数式ミスなどもTRUEと判定して処理してしまうため、誤りに気付きにくくなるリスクあり
✅ 検索エラーだけ処理したい場合は ISNA・IFNAを使う 方が安全
・ 空白と0の使い分け
- 空白(""):集計に含まれない
- 0:集計に含まれる
用途に応じて使い分けましょう。
■IF(ISERROR)の実務活用例
✅ 請求書作成:未登録の品番があったときに「未登録」表示
✅ 名簿管理:検索に該当がない場合に「未登録」表示
✅ 在庫管理:商品コードの誤入力時に「エラー」と表示
✅ 営業日報の自動化:入力がある場合のみ検索、ない場合は空白
✅ 集計表作成:エラーを0に置き換えて計算可能にする
■まとめ:IF(ISERROR)を使えばExcel資料の品質が上がる
✅ IF(ISERROR)は 「エラー処理」を柔軟に実装できる基本スキル
✅ VLOOKUPや除算エラーをスマートに回避できる
✅ エラーのない見栄えの良い資料を作成可能
✅ IFERROR・IFNAの理解と使い分けでさらに効率化
・今すぐ使える!IF(ISERROR)コピペ用テンプレ
シーン | 数式例 |
---|---|
未登録表示 | =IF(ISERROR(VLOOKUP(A2, 顧客表!A:B, 2, FALSE)), "未登録", VLOOKUP(A2, 顧客表!A:B, 2, FALSE)) |
空白表示 | =IF(ISERROR(VLOOKUP(A2, 商品表!A:B, 2, FALSE)), "", VLOOKUP(A2, 商品表!A:B, 2, FALSE)) |
0を返す(集計用) | =IF(ISERROR(A2/B2), 0, A2/B2) |
IF(ISERROR)を使いこなして、エラーのない資料作成で周囲に差をつけましょう。