Excelで作業をしていると、別のシートや特定のセルへ素早く移動したい場面は多くあります。そのときに便利なのが 「ハイパーリンクでセルを指定する」 方法です。目次ページを作って各シートにジャンプしたり、入力チェック用のセルに移動したりと、実務でも活用シーンが豊富です。
しかし「うまく指定したセルに飛べない」「リンクが作れない」と悩む方も少なくありません。本記事では、Excelで セルを指定してハイパーリンクを作成する方法 を基本から応用まで詳しく解説します。
目次
✅ Excelでセルを指定してハイパーリンクを作る基本方法
・リボンから設定する
- リンクを設定したいセルを右クリック →「ハイパーリンク」を選択
- 「リンク先の場所」を「このドキュメント内」に切り替える
- シート名とセル参照(例:Sheet2!A1) を指定
- 「OK」を押す
これで指定したセルにジャンプするリンクが設定されます。
・ショートカットを使う
リンクを挿入するショートカットは Ctrl + K です。
セルを選択した状態で入力すれば、すぐにリンク設定画面を開けます。
参考:【Excel】検索機能を使い必要なデータをすぐ見つける方法
・HYPERLINK関数を使う
=HYPERLINK("#Sheet2!B10", "売上シートのB10へ移動")
このように数式を入力すると、「売上シートのB10」へジャンプできるリンクになります。
✅ シート内の特定セルを指定する
シート内リンクの場合は「#セル参照」を指定します。
=HYPERLINK("#A100", "100行目へジャンプ")
これで同じシートの100行目へ移動可能です。
✅ 別シートのセルを指定する
シートをまたいでセルを指定したい場合は、シート名+セル参照を使います。
=HYPERLINK("#Sheet3!C5", "Sheet3のC5へ")
- シート名にスペースがある場合は
'シート 名'!セル
のように'
で囲む必要があります。
例:
=HYPERLINK("#'売上 データ'!A1", "売上データの先頭へ")
参考:【Excel】VLOOKUP関数を別シートで使う方法とは?|構文・設定手順・実務活用を徹底解説!
✅ セルの値を使ってリンク先を動的に指定する
セルに書かれた値をリンク先に使うことも可能です。
例:セルA2に「Sheet5」と入力されている場合
=HYPERLINK("#" & A2 & "!A1", "指定シートのA1へ")
とすると、A2の内容に応じてリンク先が変わります。
この仕組みを使えば、一覧表から自動でジャンプする「目次ページ」を作ることができます。
✅ 外部ファイル+セル指定のリンク
別ファイルの中のセルを指定することもできます。
例:「C:\資料\月次.xlsx」のSheet2のA1へリンクする場合
=HYPERLINK("[C:\資料\月次.xlsx]Sheet2!A1", "月次資料へ")
外部ファイルを参照するときは、フルパス+シート名+セル参照 を記述する必要があります。
✅ よくあるトラブルと対処法
・リンクをクリックしても飛ばない
セル参照の前に「#」が抜けていないか確認しましょう。
・シート名が正しくない
スペースを含む場合は ' '
で囲む必要があります。
・外部ファイルが開かない
パスが間違っているか、ファイルが移動されている可能性があります。フルパスを確認してください。
✅ 実務での活用シーン
・目次シートを作る
大規模なブックでは「目次シート」を作って各シートへジャンプできるようにすると便利です。
・チェック項目へ飛ぶ
エラーチェック列にリンクを設定して、不備があるセルにすぐ移動できるようにする。
・外部資料との参照
顧客別フォルダや外部ファイルへのリンクをまとめて管理し、必要な資料にすぐ飛べるようにする。
✅ ハイパーリンク+セル指定のメリット・デメリット
・メリット
- ワンクリックで目的のセルへ移動できる
- 大規模ブックのナビゲーション効率が向上する
- HYPERLINK関数で動的なリンク生成も可能
・デメリット
- ファイル名やシート名が変わるとリンク切れする
- 外部ファイルを参照するときは管理が大変
- セキュリティ設定によりリンクが無効になる場合がある
■ まとめ:Excelでセル指定リンクを活用すれば作業効率が大幅アップ
- シート内セルへリンク → 「#A1」の形式
- 別シートセルへリンク → 「#Sheet2!B10」
- 外部ファイルセルへリンク → 「[パス]シート!セル」
- HYPERLINK関数を使えば動的にリンク指定も可能
Excelでセル指定をうまく使えば、ブック全体を「目次付きの資料」のように整理できます。業務効率が上がり、他人に渡しても分かりやすい資料になるため、ぜひ積極的に活用してみてください。