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【Excel】CSVファイルを作成する方法|保存手順と注意点

業務でデータを管理する際、Excelで作成した表を「CSVファイル」として保存・出力する機会は非常に多くあります。特にシステムへのデータ取り込みや他部門への連携、外部ツールとのデータ交換では、CSV形式がほぼ標準となっていると言っても過言ではありません。

しかし、ExcelとCSVにはいくつかの違いがあり、「Excelで作ったのにレイアウトが崩れた」「文字化けした」「数式が保存されない」など、初めての人には戸惑うポイントも多くあります。

この記事では、ExcelからCSVファイルを作成・保存する方法を丁寧に解説するとともに、注意すべき設定やトラブル対処法、業務で役立つ応用操作まで幅広くご紹介します。

そもそもCSVとは?

CSVとは「Comma Separated Values(カンマ区切り値)」の略で、データをカンマで区切って並べたテキストファイル形式です。1行が1レコード、カンマで区切られた1つ1つの値が各フィールド(項目)として扱われます。

Excel形式(.xlsx)は書式・数式・グラフなども保存されますが、CSV形式(.csv)はあくまでテキスト情報のみ。そのため、軽量かつシンプルで、多くのシステムがCSVの入出力に対応しています。

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ExcelでCSVファイルを作成・保存する基本手順

ステップ1:保存したいデータをExcelで作成

通常どおり、Excelで表形式のデータを作成します。A列〜E列まで商品情報を記載する、B列に日付、C列に数値…といった形で構いません。

ステップ2:CSV形式で保存

  1. メニューから「ファイル」をクリック

  2. 名前を付けて保存」を選択

  3. 保存先フォルダを選んだら、「ファイルの種類」を「CSV UTF-8(コンマ区切り)(*.csv)」に変更

  4. ファイル名を入力し、「保存」をクリック

これで、現在のシートがCSVファイルとして保存されます。

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保存時の注意点

1. 数式や書式は消える

CSVは「値」のみを保存します。数式、セルの色、罫線、グラフなど見た目や動作に関する情報はすべて破棄されます。

  • =A1+B1 → 計算された値だけがCSVに出力

  • 背景色:無効

  • 日付の表示形式:標準のシリアル値または短縮表示になることも

必要な場合は、CSVに保存する前に「値貼り付け」で確定しておくことが推奨されます。

2. 対象は「現在のシートのみ」

Excelブックに複数のシートがある場合でも、CSVとして保存されるのは「現在表示している1シートのみ」です。他のシートは無視され、CSVには含まれません。

複数シートを出力したい場合は、シートごとに保存するか、VBAやPower Queryなどの活用が必要になります。

3. UTF-8で保存するのが無難

日本語データを含むCSVファイルを他のシステムやWebツールで読み込ませる場合は、「UTF-8形式」で保存することが望ましいです。

特に「Shift_JIS」で保存した場合、環境によっては文字化けが発生することがあります。Excelでは「CSV UTF-8(コンマ区切り)(*.csv)」を選ぶことで安全に保存できます。

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 既存のExcelファイルをCSVに一括変換(VBA編)

複数のシートやブックをCSVで一括保存したい場合、VBAを使えば自動化できます。

複数シートを1つずつCSV保存するマクロ

Sub 各シートをCSVで保存()

Dim ws As Worksheet
Dim path As String

path = Application.ThisWorkbook.Path & "\"

For Each ws In ThisWorkbook.Worksheets

ws.Copy
ActiveWorkbook.SaveAs Filename:=path & ws.Name & ".csv", FileFormat:=xlCSVUTF8
ActiveWorkbook.Close SaveChanges:=False

Next ws

MsgBox "完了しました!"

End Sub

このマクロを使えば、Excelブック内のすべてのシートをそれぞれCSV形式で保存できます。ファイル名はシート名が使われ、保存先は現在のブックと同じフォルダになります。

・トラブル対処:CSV保存後にゼロが消える!?

郵便番号や商品コードなど、「先頭に0を含む数値」はCSV保存時に自動的に先頭の0が削除されることがあります。

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解決策1:TEXT関数で文字列化

=TEXT(A1,"00000")

この関数で先頭の0を含めた5桁の文字列として出力すれば、CSVにしても0が消えることはありません。

解決策2:書き出し用列を用意する

データそのものは数値として管理しつつ、CSV出力用に別列で整形済み文字列を用意しておくのも有効です。

・CSVファイルを再編集する際の注意点

CSVファイルはExcelで開けますが、開いた瞬間にExcelが自動的にデータを再解釈してしまうため、文字列や日付が意図と異なる表示になることがあります。

再編集時のポイント

  • 必ず元のExcelファイル(.xlsx)も残しておく

  • どうしてもCSVを再編集する場合は、「データ→テキストファイルのインポート」機能で、型を指定して読み込む

  • メモ帳などのテキストエディタで確認することも有効

・まとめ:CSV保存は仕組みを理解して使いこなそう

ExcelでCSVファイルを作成するのは非常に簡単ですが、CSVという形式の特性を理解した上で操作することが重要です

項目内容
保存方法「名前を付けて保存」でCSV UTF-8を選択
注意点①数式・書式・複数シート・グラフなどは失われる
注意点②日本語はUTF-8形式で保存しないと文字化けの恐れあり
応用VBAでの一括変換、TEXT関数でゼロ埋め
編集時の注意直接開かず、インポート操作を使うと安全

CSVは「シンプルであるがゆえに、扱いに注意が必要な形式」です。しっかりと仕組みを理解しておけば、業務におけるデータのやり取りをよりスムーズに行えるようになります。

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