Excelで顧客リストや顧客管理表を作成するとき、住所を都道府県ごとや市区町村ごとに並べ替えたい場面は多いでしょう。しかし、いざ「昇順で並べ替え」をしても期待通りにならず「Excel 住所 昇順 ならない」と悩む方は少なくありません。
この記事では、住所を昇順に並べ替えようとしてもうまくいかない原因と、その解決方法を徹底的に解説します。さらに、実務で役立つ応用的な整理方法や分析の工夫も紹介します。
目次
- ✅ Excelで住所が昇順にならない主な原因
- ・原因1:都道府県名や市区町村が1つのセルにまとめて入力されている
- ・原因2:全角・半角や表記のゆれが混ざっている
- ・原因3:都道府県名が省略されている
- ・原因4:住所に空白や特殊文字が含まれている
- ・原因5:Excelの並べ替えオプションが「ふりがな基準」になっている
- ✅ 住所を正しく昇順に並べ替える方法
- ・方法1:都道府県名・市区町村名を分割する
- ・方法2:補助列を作って都道府県を抽出する
- ・方法3:全角・半角や空白を統一する
- ・方法4:ふりがなを使わない設定に切り替える
- ・方法5:Excel 365ならSORTBY関数を使う
- ✅ 実務で役立つ応用テクニック
- ・顧客リストを都道府県別に整理
- ・アンケートデータを地域別に分類
- ・物流拠点ごとの仕分け
- ✅ 住所の昇順並べ替えがうまくいかないときのチェックリスト
- ■ まとめ:住所データの昇順並べ替えは「分割+整形」がカギ
✅ Excelで住所が昇順にならない主な原因
住所の並べ替えがうまくいかないときは、Excelの仕様やデータの特性によるケースが多いです。
・原因1:都道府県名や市区町村が1つのセルにまとめて入力されている
住所全体が「東京都千代田区丸の内1-1-1」のように1セルに入力されていると、Excelは文字列全体の先頭から昇順で処理します。
➡️ その結果、「千葉県」より「東京都」が先に来るなど、都道府県順に整理したいのに期待と異なる並びになります。
・原因2:全角・半角や表記のゆれが混ざっている
住所データに「1丁目(全角)」と「1丁目(半角)」が混在していると、Excelは文字コードの違いとして扱います。そのため、見た目が同じでも昇順で正しく並ばないことがあります。
・原因3:都道府県名が省略されている
「東京都千代田区」と「千代田区丸の内」のように、都道府県の有無がデータごとに異なると、昇順ではバラバラな結果になります。
参考:【Excel】住所から郵便番号を取得する方法(ウィザードを使わないやり方)
・原因4:住所に空白や特殊文字が含まれている
セルの先頭や途中に余分なスペース、あるいは見えない制御文字が含まれていると、意図しない並び順になる原因となります。
参考:【Excel】IF関数で空白を判定・活用する方法とは?入力チェックや自動表示の実務例を交えて徹底解説!
・原因5:Excelの並べ替えオプションが「ふりがな基準」になっている
日本語のデータは通常「ふりがな」で並べ替えられるため、漢字表記そのものでの昇順が効かないことがあります。
✅ 住所を正しく昇順に並べ替える方法
では、どのようにすれば住所を思い通りに昇順に並べ替えられるのでしょうか。代表的な解決方法を紹介します。
・方法1:都道府県名・市区町村名を分割する
「データ」タブ →「区切り位置」機能を使って、住所を複数列に分けると並べ替えが容易になります。
📌 例:
- A列:都道府県
- B列:市区町村
- C列:番地
➡️ こうすることで「都道府県順」「市区町村順」で昇順に整理可能です。
参考:【Excel】表を五十音順、数値の昇順、降順の並び替え方法
・方法2:補助列を作って都道府県を抽出する
関数を使って都道府県名を抽出し、それを基準に並べ替える方法です。
📌 LEFT関数+SEARCH関数の組み合わせ
=LEFT(A2,SEARCH("県",A2))
➡️ 「○○県」までを抽出し、それをキーに昇順で並べ替える。
同様に「都」「府」「北海道」などにも対応できます。
・方法3:全角・半角や空白を統一する
TRIM関数やCLEAN関数を使って、データをクリーンアップしてから並べ替えると精度が高まります。
=TRIM(A2)
➡️ 見えない空白や不要な文字を除去。
参考:【Excel】TRIM関数とLEN関数の活用法とは?Excelで文字列処理をスマートにする便利テクニックを徹底解説
・方法4:ふりがなを使わない設定に切り替える
「データ」タブ →「並べ替え」→「オプション」で「ふりがなを使わない」を選択すると、漢字そのものの昇順に並べ替え可能です。
参考:【Excel】ふりがな 自動生成 一括|効率的な方法と注意点を徹底解説
・方法5:Excel 365ならSORTBY関数を使う
Excel 365以降なら関数で自動的に住所を並べ替えられます。
📌 例:A列に住所データがある場合、昇順に並べ替える
=SORT(A2:A100,1,1)
➡️ 番地ごとではなく、先頭文字(都道府県名など)を基準に自動的に整列します。
✅ 実務で役立つ応用テクニック
・顧客リストを都道府県別に整理
営業担当エリアを素早く抽出できる。
・アンケートデータを地域別に分類
都道府県単位でグラフ化すれば傾向分析が容易になる。
・物流拠点ごとの仕分け
住所を昇順で並べることで、配送リストを効率化。
✅ 住所の昇順並べ替えがうまくいかないときのチェックリスト
- 住所が1セルにすべて入っていないか?
- 都道府県・市区町村を列ごとに分けているか?
- 全角・半角や空白の表記ゆれがないか?
- 並べ替えオプションで「ふりがなを使わない」設定にしているか?
- Excel 365ならSORT関数を活用しているか?
■ まとめ:住所データの昇順並べ替えは「分割+整形」がカギ
Excelで住所が昇順にならない原因は、主に データが1セルにまとめられていること・表記のゆれ・ふりがな基準でのソート です。
- 「都道府県」「市区町村」「番地」を分ける
- 全角・半角・空白を整えてクリーンなデータにする
- 並べ替えオプションで「ふりがなを使わない」を設定する
- Excel 365なら
SORT
やSORTBY
関数で自動化
✅ まとめ:住所が昇順にならないときは「データを整理して基準を明確にする」ことで解決できます!