Excelで印刷設定をすると、点線(改ページの境界線)が表示されることがあります。
この点線は、Excelが自動的に設定した 「ここでページが分かれますよ!」 という印刷ガイドです。
しかし、デフォルトの点線だと「表が途中で切れてしまう」「1ページに収めたい」という問題が発生することがあります。
そこで本記事では、印刷範囲の点線を広げる方法(=印刷範囲を変更する方法) を詳しく解説します。
目次
印刷範囲の点線(改ページ)が表示される原因
✅ Excelの点線(改ページ)の種類
| 点線の種類 | 意味 | 表示されるタイミング |
|---|---|---|
| 青い実線 | 手動で設定した「印刷範囲」 | 「印刷範囲の設定」を行ったとき |
| 灰色の点線 | Excelが自動で設定した「改ページ」 | 「印刷プレビュー」を開いた後 |
| 青い点線 | 手動で変更した「改ページ」 | 「改ページプレビュー」で変更したとき |
印刷範囲の点線(改ページ)を広げる方法
印刷範囲を広げることで、ページの分割を減らしたり、1ページに収めたり できます。
✅「 改ページプレビュー」を使って手動で広げる
Excelの「改ページプレビュー」を使用すると、点線(改ページ)をドラッグして広げることが可能です。
📌 手順
- 「表示」タブ →「改ページプレビュー」
- 印刷範囲を示す青い枠線をクリック
- ドラッグして範囲を広げる
- 「標準ビュー」に戻ると、印刷範囲が変更されている
✅ 結果:改ページの位置を自由に調整できる!
✅ 「印刷範囲の設定」で広げる
「改ページプレビュー」を使わずに、手動で印刷範囲を広げることも可能 です。
📌 手順
- 印刷範囲を広げたい範囲を選択
- 「ページレイアウト」タブ →「印刷範囲」→「印刷範囲の設定」
- 「ファイル」→「印刷」を開いてプレビューを確認
✅ 結果:点線の範囲が広がり、印刷ページが調整される!
✅ 「1ページに収める」設定を使う
印刷範囲を自動で広げたい場合は、Excelの「1ページに収める」機能を使用 できます。
📌 手順
- 「ページレイアウト」タブ →「拡大縮小印刷」
- 「幅を 1 ページ」「高さを 1 ページ」に設定
- 「ファイル」→「印刷」を開き、1ページに収まっているか確認
✅ 結果:点線の位置が変わり、自動で1ページに収まる!
✅ 「列のみを1ページに収める」
「高さはそのままで、横幅だけ1ページに収めたい」場合は、以下の設定を行います。
📌 手順
- 「ページレイアウト」タブ →「拡大縮小印刷」
- 「幅を 1 ページ」「高さを 自動」に設定
- 「ファイル」→「印刷」を開いて確認
✅ 結果:横方向の点線が広がり、横幅が1ページに収まる!
✅ 「ページ設定」で倍率を調整
1ページに収めると、文字が小さくなりすぎる 場合があります。
その場合は、手動で倍率を調整 することで見やすくできます。
📌 手順
- 「ページレイアウト」タブ →「ページ設定」
- 「拡大縮小印刷」の「次のページ数に合わせて印刷」を選択
- 「幅 1 ページ」「高さ 2 ページ」など、適切な倍率に設定
- 「OK」を押して適用
✅ 結果:縮小率を調整し、適切なサイズで印刷できる!
VBAを使って印刷範囲を広げる(自動化)
手動で設定するのが面倒な場合、VBAを使って印刷範囲を自動で広げる ことも可能です。
【VBAコード】
Sub ExpandPrintArea()
With ActiveSheet.PageSetup
.PrintArea = "" ' 印刷範囲をリセット
.FitToPagesWide = 1 ' 横幅を1ページに収める
.FitToPagesTall = 1 ' 縦幅を1ページに収める
End With
MsgBox "印刷範囲の点線を広げました!", vbInformation
End Sub
✅ VBAの実行方法
- VBAエディタを開く(
Alt + F11) - 「挿入」→「モジュール」を選択
- コードを貼り付け
Alt + F8で「ExpandPrintArea」を実行
✅ 結果:ワンクリックで印刷範囲の点線が自動的に広がる!
点線が動かせない場合の対処法
印刷範囲の点線が移動できない場合、以下の方法で対処できます。
✅ シートの保護を解除
シートが保護されていると、印刷範囲を変更できません。
📌 手順
- 「校閲」タブ →「シートの保護の解除」
- パスワードを求められた場合は入力
- 印刷範囲を再設定
✅ 結果:保護されていたシートの印刷範囲を変更可能に!
✅ Excelのページ設定をリセット
Excelの設定が影響している場合は、ページ設定をリセットすると解決できます。
📌 手順
- 「ページレイアウト」タブ →「ページ設定」
- 「拡大縮小印刷」を「なし」に設定
- 「印刷範囲」タブを開き、「クリア」をクリック
- 「OK」を押して設定を保存
✅ 結果:ページ設定の影響で点線が固定されていた場合、リセットされる!
まとめ
Excelで 印刷範囲の点線を広げる方法 を理解すれば、ページの分割を調整し、見やすい印刷設定が可能になります。
📌 点線を広げるための方法
| 方法 | 使いどころ |
|---|---|
| 改ページプレビューでドラッグ | 直感的に点線を動かしたい |
| 印刷範囲を手動で設定 | 必要な範囲を指定して印刷 |
| 「1ページに収める」機能を使用 | 自動でページ調整したい |
| 倍率を調整 | 文字が小さくなりすぎないようにしたい |
| VBAで自動調整 | ワンクリックで設定を適用 |