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【Excel】既定の文字コードを変更する方法(上級者向け)|UTF-8対応でCSV文字化けを防ぐ

ExcelでCSVファイルを扱う際に、「文字化け」に悩まされたことはありませんか?
特に、外部システムやWebアプリケーションから出力されたCSVファイルをExcelで開くと、日本語が文字化けしてしまうという問題が頻発します。

この主な原因は、Excelの既定文字コード(エンコード方式)がShift_JISに設定されていることにあります。
Excelは日本版では伝統的にShift_JISを使う設計になっているため、UTF-8形式のCSVファイルを直接開くと、文字化けが発生してしまうのです。

本記事では、Excelの既定の文字コードを「UTF-8」に変更する方法を、上級者向けに詳しく解説します。
レジストリ編集を伴うため、作業には十分な注意が必要ですが、正しく設定すれば文字化け問題を根本的に解決できます。

なぜExcelの文字コードを変更する必要があるのか?

通常、CSVファイルをExcelで開くと、次のようなトラブルが起こることがあります。

  • ひらがな・カタカナ・漢字が文字化け

  • 英数字は正常だが日本語だけ表示できない

  • 記号や特殊文字が異なる文字に変わる

これらは、ExcelがShift_JIS前提でファイルを読み込んでしまうことによるものです。

世界標準はUTF-8ですが、日本国内で使われる多くのExcel環境は依然としてShift_JISをベースに動作しています。
このズレを解消するためには、Excelの既定エンコードをUTF-8に変更するのが最も確実な方法です。

【Excel】CSVファイルをExcelで開く設定方法|正しく開いて文字化けやデータ崩れを防ぐ

既定文字コードを変更する際の注意事項

必ず理解しておきたいポイント

  • この設定変更はWindowsレジストリを直接編集する作業を含みます。

  • 誤ったレジストリ操作は、システムに重大な影響を与える可能性があります。

  • 作業前には必ずレジストリのバックアップを取得してください。

  • あくまでも自己責任で実施する必要があります。

推奨環境

  • Windows 10以降

  • Excel 2016以降(Office 365含む)

  • 管理者権限を持つユーザーアカウント

✅ Excelの既定文字コードをUTF-8に変更する手順

ステップ1:レジストリエディタを起動

  1. Windowsのスタートボタンを右クリックし、「ファイル名を指定して実行」を選択

  2. regedit」と入力し、Enterキーを押す

  3. 「ユーザーアカウント制御」が表示されたら「はい」を選択

これでレジストリエディタが開きます。

ステップ2:対象レジストリキーに移動

以下のパスに移動します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\<バージョン番号>\Excel\Options

  • <バージョン番号> は、使用しているExcelにより異なります。

    • Excel 2016:16.0

    • Excel 2019:16.0

    • Excel 2021/Office 365:16.0(基本的に同じ)

  • 例:Office 365なら
    HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\16.0\Excel\Options

ステップ3:新しいDWORD値を作成

  1. 「Options」フォルダを右クリック

  2. 新規」→「DWORD(32ビット)値」を選択

  3. 名前を「DefaultCPG」に設定

ステップ4:DefaultCPGに値を設定

  1. 作成した「DefaultCPG」をダブルクリック

  2. 「値のデータ」欄に「65001」と入力(UTF-8のコード番号)

  3. 「OK」を押して閉じる

ステップ5:PCを再起動

設定を反映させるために、必ずWindowsを再起動してください。
再起動後は、ExcelでCSVファイルを開いた際に、既定でUTF-8として認識されるようになります。

・既定文字コードを変更した後の効果

  • UTF-8形式のCSVファイルを開いても、文字化けしにくくなる

  • 外部システムやクラウドツールからダウンロードしたデータもスムーズに開ける

  • 毎回文字コードを選択する手間がなくなる

業務効率やストレスの削減に大きく寄与します。

・レジストリ変更後に発生する可能性のある問題と対処法

 

問題対処法
旧式のシステム用CSVが文字化けするShift_JISベースのファイルは手動で読み込む
Excel以外の挙動に影響が出る可能性必要に応じてレジストリを元に戻す
設定ミスでExcelが不安定になる事前バックアップからレジストリを復元

・安全のために:レジストリ編集前に必ずやっておくべきこと

  • レジストリ全体のバックアップを取る

  • 変更する箇所をスクリーンショットで記録する

  • 変更内容と理由をメモに残しておく

特に企業内PCの場合は、システム管理者に事前相談してから実施するのが望ましいです。

【Excel】CSVデータに変換する方法|手順・注意点・実務での活用ポイント

・まとめ:文字コード変更でCSVの取り扱いをもっとスムーズに!

CSVファイルの文字化け問題は、Excelの既定文字コードをUTF-8に設定することで大きく改善できます。
レジストリ編集は少しハードルが高いですが、設定後の快適さは一度体験すれば手放せません。

  • 業務でCSVデータを多く扱う

  • 海外システムとの連携が多い

  • 毎回文字コードを意識したくない

という方には、ぜひおすすめしたい設定です。

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