Excel を使って業務資料を作成していると、「棒グラフだけでは情報が足りない」「折れ線グラフだけだと比較が難しい」など、1つのグラフだけでは表現できない場面があります。特に 売上と構成比・件数と達成率・予算と実績 など、異なる種類のデータを同時に伝えたいとき、もっとも効果を発揮するのが 複合グラフ です。
複合グラフは「棒グラフ × 折れ線グラフ」などを組み合わせたグラフで、Excelが得意とする代表的な可視化方法のひとつです。しかし、次のような悩みを抱える方も多くいます。
- 複合グラフが思った形に作れない
- 棒と折れ線のバランスが崩れて読みにくい
- 第2軸の意味がよく分からないまま使っている
- データの差が伝わらない
- 設定が多くて難しい
実は複合グラフは“ポイントさえ押さえれば”簡単に作れるようになり、資料の説得力を大きく向上できます。
本記事では、Excel初心者でも迷わず操作できるよう、
複合グラフの作り方・使いどころ・コツ・注意点 を徹底的に解説します。
業務資料・会議資料・分析レポートなど、あらゆる場面で活用できる内容です。
目次
- ✅ 複合グラフとは?(Excelでの基本概念)
- ・複合グラフがよく使われる理由
- ✅ 複合グラフを作成するおすすめシーン
- ・① 「量と比率」を同時に表示したいとき
- ・② 「推移とボリューム」を両立させたいとき
- ・③ 「予算と実績」を比較したいとき
- ・④ 「全体との位置づけ」を示したいとき
- ・⑤ 「変動の激しさ」を表したいとき
- ✅ Excel 複合グラフの作り方(最も基本的な方法)
- ・ステップ1:元データをきれいに整える
- ・ステップ2:データ範囲をすべて選択
- ・ステップ3:「挿入」→「複合グラフ」を選択
- ・ステップ4:「第2軸」の設定を確認する
- ・ステップ5:グラフタイトル・凡例・軸を調整
- ✅ Excel複合グラフを読みやすくするデザインのコツ
- ・棒(メイン情報)は濃い色、線(補助情報)は淡い色
- ・線の太さを少し細くする
- ・丸のデータマーカーは目立ちすぎないよう調整
- ・第2軸の最大値・最小値を調整する
- ・凡例の位置は“下”がおすすめ
- ✅ データラベルの付け方(読みやすいポイント)
- ・棒グラフには“合計値”だけラベルを付ける
- ・折れ線には“主要ポイントだけ”ラベルを付ける
- ✅ 実務でよく使う複合グラフの例
- ・売上 × 構成比
- ・予算 × 実績
- ・アクセス数 × 前年比
- ・店舗別売上 × 全体平均
- ✅ 複合グラフを作るうえでの注意点
- ・軸が多すぎると理解できなくなる
- ・折れ線を強調しすぎない
- ・項目数が多すぎると複合グラフが崩れる
- ・色の使いすぎは混乱のもと
- ✅ 複合グラフをRPA(UiPath)で扱う場合のポイント
- ・テンプレート化するのが最も安定
- ・元データの整形を自動化しておく
- ・画像として保存して貼り付ける方法もある
- ✅ まとめ:複合グラフは“目的が明確”なら誰でも作れる
✅ 複合グラフとは?(Excelでの基本概念)
複合グラフ(コンボグラフ)とは、
複数の種類のグラフを1つに組み合わせたもの です。
最もよく使われるのは次の組み合わせです:
- 棒グラフ × 折れ線グラフ
- 棒グラフ × 面グラフ
- 棒グラフ × 散布図
- 折れ線 × 面グラフ
なかでもビジネス資料で圧倒的に使われるのは 棒+折れ線 の組み合わせです。
・複合グラフがよく使われる理由
複合グラフを使うと、次のような情報を“同時に”視覚化できます。
- 件数(棒)
- 達成率(折れ線)
- 売上(棒)
- 構成比(折れ線)
- 訪問数(棒)
- CVR(折れ線)
棒=量的データ
線=比率・推移データ
という役割分担が非常にわかりやすいため、会議資料や分析資料では必須と言ってよいほど使われています。
✅ 複合グラフを作成するおすすめシーン
複合グラフは“目的に合った場面”で使うほど威力を発揮します。
・① 「量と比率」を同時に表示したいとき
例:売上の構成比・達成率
・② 「推移とボリューム」を両立させたいとき
例:PV数(棒)と前年比(線)
・③ 「予算と実績」を比較したいとき
実績は棒 → 予算は折れ線
・④ 「全体との位置づけ」を示したいとき
例:店舗別売上+全体平均線
・⑤ 「変動の激しさ」を表したいとき
折れ線の揺れ具合を見ることで、傾向を直感的に理解できます。
参考:【Excel】グラフを作成するコツ|見やすく正確に伝わる資料の作り方
✅ Excel 複合グラフの作り方(最も基本的な方法)
ここでは、もっとも一般的な“棒+折れ線”を使った複合グラフの作成手順を解説します。
・ステップ1:元データをきれいに整える
- 左列に「項目(例:月)」
- 次に「棒グラフにしたい数値(例:売上)」
- 最後に「折れ線にしたい数値(例:前年比)」
※空白行は作らない
※文字列として保存されていないか確認する
Excelはデータが整っているほど、複合グラフがうまく作れます。
・ステップ2:データ範囲をすべて選択
見出し行も含めてドラッグします。
・ステップ3:「挿入」→「複合グラフ」を選択
- 挿入タブ
- グラフグループ →「複合グラフ」
- 「集合縦棒–折れ線」を選択(最も一般的)
これだけで、基本の複合グラフが完成します。
・ステップ4:「第2軸」の設定を確認する
複合グラフで重要なのが 第2軸の役割 です。
Excelは自動的に折れ線を第2軸に配置することがありますが、
自動設定が誤る場合もあるため“必ず自分で確認”しましょう。
・ステップ5:グラフタイトル・凡例・軸を調整
ここからが、読みやすいグラフにするための最重要工程です。
- タイトルをわかりやすくする
- 凡例の位置(下 or 右)
- 目盛線を薄くする
- 不要な要素を削除する
資料として仕上げる際には必須の作業です。
参考:ChatGPTにグラフ構成を提案させる方法|最適な可視化をAIが自動で選び、レポート作成を効率化
✅ Excel複合グラフを読みやすくするデザインのコツ
複合グラフは、棒と線が混ざるため“視覚的に混乱”しやすいです。
読者が一瞬で理解できるグラフを作るために、重要ポイントをまとめます。
・棒(メイン情報)は濃い色、線(補助情報)は淡い色
例:
棒 → 濃い青
線 → 濃いオレンジ or グレー
色によって「主役」と「補助」が明確になり、読みやすさが大幅に改善します。
・線の太さを少し細くする
棒グラフの存在感を邪魔しないように線は細めに調整します。
・丸のデータマーカーは目立ちすぎないよう調整
折れ線のマーカーは次の設定が理想:
- 色は控えめ
- 大きさは小さめ
- 目的があるところだけ強調(最大値・最小値など)
・第2軸の最大値・最小値を調整する
第2軸が適切でないと、線が急角度になり“誤解”を招きます。
例:
達成率(%)の軸は 0〜100 ではなく
80〜100 の範囲にすると見やすくなるケースが多い。
・凡例の位置は“下”がおすすめ
棒と線の両方が存在する複合グラフでは、
凡例が下にある方が視線の流れが自然になります。
✅ データラベルの付け方(読みやすいポイント)
複合グラフは情報が多いため、ラベル選びが重要です。
・棒グラフには“合計値”だけラベルを付ける
すべてに数値を入れると逆に読みにくい。
・折れ線には“主要ポイントだけ”ラベルを付ける
例えば:
- 最大値
- 最小値
- 目標値との乖離がある部分
読むべきポイントが明確になります。
✅ 実務でよく使う複合グラフの例
・売上 × 構成比
棒:売上金額
線:構成比(%)
・予算 × 実績
棒:実績
線:予算(目標値)
・アクセス数 × 前年比
棒:PV
線:前年同月比
・店舗別売上 × 全体平均
棒:店舗ごとの売上
線:全体平均値
どれも資料として非常に使いやすく、会議でもよく採用されます。
参考:【Excel】【在庫管理】在庫数に応じて発注判断を自動化するIF関数の設定方法|ムダなく効率的な仕入れを実現
✅ 複合グラフを作るうえでの注意点
複合グラフは便利ですが、間違いやすいポイントがあります。
・軸が多すぎると理解できなくなる
第1軸 + 第2軸 の2つまでが限界です。
・折れ線を強調しすぎない
棒が主役なのに線が主張しすぎると逆効果になります。
・項目数が多すぎると複合グラフが崩れる
できれば 10項目以下に収めるのが理想。
・色の使いすぎは混乱のもと
棒・線合わせて3色以内が最適です。
✅ 複合グラフをRPA(UiPath)で扱う場合のポイント
複合グラフは自動化と相性が非常に良く、
月次レポートなどを UiPathで自動生成するケースが増えています。
・テンプレート化するのが最も安定
複合グラフをゼロから生成するより、
テンプレートのグラフをコピーして値だけ差し替える 方が圧倒的に安定します。
・元データの整形を自動化しておく
複合グラフは元データの構造がズレると成立しないため、
RPAで表の整形を先に行うワークフローが有効です。
・画像として保存して貼り付ける方法もある
メール配信レポートでは、複合グラフを画像化して貼り付けるケースも多いです。
✅ まとめ:複合グラフは“目的が明確”なら誰でも作れる
- 複合グラフは「棒 × 折れ線」が最も一般的
- 量と比率、実績と予算など“異なる種類のデータ”を同時に見せられる
- 色・軸・データラベルの調整で読みやすさが大幅に向上
- 第2軸の設定は必ず見直す
- 装飾は控えめにし、目的に合わせてシンプルに
- RPAを使えば複合グラフを自動生成できる
複合グラフは、資料の説得力を大きく高める強力なツールです。
本記事のポイントを押さえて、あなたのExcel資料をさらに分かりやすく、読み手に伝わる内容へと進化させてください。