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【UiPath】複数ファイルを一括処理する方法|Excel・CSV対応

日常業務でよくある悩みの一つが「複数ファイルを一つずつ開いて処理するのに時間がかかる」ということです。営業部から毎日送られてくる売上Excel、店舗ごとのCSVデータ、経理の請求書ファイルなど、業務で扱うデータは増える一方です。これをすべて手作業で処理していたら、膨大な時間がかかってしまいます。

そこで役立つのがRPAツール「UiPath」です。UiPathを使えば、フォルダ内にある複数のExcelやCSVファイルを自動的に読み込み、順次処理して一括でまとめることができます。本記事では、UiPathで複数ファイルを一括処理する方法を、Excel・CSV対応の実例を交えながら解説します。

✅ UiPathで複数ファイルを一括処理するメリット

・作業時間の大幅削減

数十ファイルを一つずつ開いてコピー&ペーストする作業を自動化できれば、数時間かかっていた業務が数分で終わります。

・ヒューマンエラーの防止

人が手で作業すると「ファイルを開き間違えた」「シートをコピーし忘れた」といったミスが起こります。UiPathに任せれば、同じ処理を正確に繰り返すため安心です。

参考:【ChatGPT】Power Automateのエラーメッセージ解析術

・業務の標準化

複数担当者がバラバラに作業しても品質に差が出ません。誰が実行しても同じ結果を得られるワークフローを構築できます。


✅ 複数ファイル処理に使う基本アクティビティ

・For Each File in Folder

指定フォルダにあるファイルを順に処理するためのアクティビティです。複数ExcelやCSVを対象にする際の基本となります。

・Excelアプリケーションスコープ

Excelファイルを開いて操作する際に使用します。シート読み込みや書き込みなどの操作をまとめる枠組みです。

・Read Range / Write Range

ExcelシートやCSVファイルをDataTableに読み込み、必要に応じて書き込むときに使います。

・Read CSV

CSVファイルを読み込むためのアクティビティ。文字コード指定も可能です。

・Append Range

複数ファイルから取得したデータを一つのExcelにまとめる際に活用します。


✅ Excelファイルを一括処理する手順

・手順1:処理対象ファイルを準備

対象となるExcelファイルを一つのフォルダにまとめておきます。例:店舗別の売上ファイル「売上_店舗A.xlsx」「売上_店舗B.xlsx」など。

・手順2:フォルダ内のファイルを順次処理

  1. 「For Each File in Folder」を配置し、対象フォルダを指定
  2. ループの中で「Excelアプリケーションスコープ」を使用
  3. 各ファイルを開いて「Read Range」でデータをDataTableに読み込み

・手順3:データを統合

  1. 最初のファイルなら新規に出力用Excelを作成
  2. 2つ目以降は「Append Range」で追加書き込み
  3. 全ファイル分のデータが一つのExcelにまとまる

・手順4:レポート出力

集約結果を別シートにまとめ、ピボットテーブルやグラフを生成してレポート形式に仕上げることも可能です。


✅ CSVファイルを一括処理する手順

・手順1:フォルダ内のCSVを取得

「For Each File in Folder」で対象をCSVに絞ります。

・手順2:CSVを読み込み

  1. 各ファイルに対して「Read CSV」を実行
  2. エンコード(Shift-JISやUTF-8)を適切に設定することが重要
  3. 読み込んだ内容をDataTableに格納

・手順3:Excelに統合

複数のCSVから取得したデータを一つのExcelに集約します。特に営業部や店舗ごとのデータを集計する場面で役立ちます。




✅ 実務で役立つ複数ファイル処理のベストプラクティス

・ファイル名を使った仕分け

「売上_店舗A.xlsx」「売上_店舗B.xlsx」といったファイル名から店舗名を抽出し、Excelの列に追加すれば、統合データを分析しやすくなります。

参考:【Power Automate Desktop】フォルダ内のファイル名を取得してExcelに書き出す方法

・シート名を動的に設定

出力Excelのシート名に日付や部門名を組み込むことで、後から確認するときに便利です。

参考:【Power Automate Desktop】現在の日時を取得してファイル名に使用する方法

・ファイル処理結果をログに残す

処理したファイル名や件数をログファイルに出力しておくと、後からエラーが発生しても検証しやすくなります。


✅ 複数ファイル処理の実務活用例

・月次売上集計

全国の支店から送られてくるExcelを一括で処理し、全社売上表を自動作成。人手で数日かかる作業が数分で完了します。

参考:【Excel】【営業向け】売上金額に応じてランクを自動表示するIF関数の使い方|簡単に業績ランク付け!

・アンケート結果の統合

各部署から送られてくるCSVアンケートを一括処理して、一つのExcelに集計。分析や報告資料作成がスピーディになります。

・経費精算データの整理

社員ごとの経費精算Excelを自動で統合し、部門別・月別の集計レポートを作成。経理部門の負担を軽減します。


✅ 複数ファイルを扱う際の注意点

・ファイル形式の統一

列名やフォーマットがバラバラだと統合時にエラーが発生します。事前にフォーマットを標準化しておくことが重要です。

・ファイルの開きっぱなしに注意

Excelファイルが他ユーザーに開かれている場合、処理が止まってしまいます。排他制御を考慮する必要があります。

・処理速度とメモリ消費

数百ファイルを処理するとメモリを大量に消費する場合があります。処理単位でExcelを閉じる工夫や、DataTableをリセットする設計が効果的です。


✅ 応用編:複数ファイル処理の拡張アイデア

・Outlookメールと連携

メール添付のExcelやCSVを自動でダウンロードし、フォルダに保存して一括処理。そのまま結果を上司に送信することも可能です。

参考:【ChatGPT】メール文を自動生成!Power Automate連携の実例

・クラウドストレージとの連携

Google DriveやSharePointから直接ファイルを取得し、自動集計。テレワーク環境でもスムーズに処理できます。

・AI×UiPathの活用

ChatGPTと組み合わせて、統合したデータを自然言語で要約し、「今月の売上の特徴」「異常値」などをレポート化することも可能です。

参考:【ChatGPT】無料でもできる?ChatGPT × Power Automate活用の始め方


■ まとめ:UiPathで複数ファイルを効率的に一括処理しよう

  • UiPathを使えばExcelやCSVの複数ファイルを自動で処理できる
  • 「For Each File in Folder」でフォルダ内のファイルを順次処理
  • Excelは「Read Range」「Append Range」、CSVは「Read CSV」で対応
  • 実務では売上集計、アンケート統合、経費精算などに活用可能
  • 注意点は「フォーマットの統一」「ファイルロック」「処理速度」
  • Outlookやクラウド、AIと連携すればさらに高度な自動化が可能

複数ファイルを一括処理できるようになれば、業務効率は劇的に向上します。まずは小規模な処理から始め、徐々に全社的な仕組みに展開していきましょう。

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